海外研修in Atlanta(その1)

 昨年11月より一年間の予定で米国ジョージア州アトランタにあるCDC(Center for Disease Control and Prevention)で研修中の丹羽です。研修先であるCDCに関することやアメリカでの生活、また滞在しているアトランタについて、数回にわたって報告したいと思います。今回は、研修の舞台であるCDCとジョージア州アトランタの概要を紹介します。

1)感染症研究の総本山・・・CDC

CDCにはなじみの無い方がほとんどかと思いますが、我々のように感染症の研究を行っている人間には、普段から耳にすることの多い組織の名前です。CDCは、米国保健社会福祉省管轄の感染症対策を中心とした連邦政府の総合研究所で、最近ではアジアを中心に突如現れて猛威を振るったSARSや“白い粉”の事件として有名な炭疽菌テロでの対応で中心的な役割を果たした組織として広く一般に知られるようになりました。CDCは、職員数約8000人を擁する巨大な組織で敷地内には大きな研究施設がいくつも建っています。セキュリティー(テロが起こる危険性の高い場所として考えられているそうです)の関係から敷地へ入るためのゲートには拳銃を携帯した警備員が待ち構えているほか、内部の撮影が厳しく禁止されています。敷地のなかには見学用の施設(入るには事前の申請が必要なのですが)もあり、まるで宇宙服のような防護服が展示されておいて、CDCグッズを売っている小さなお土産屋もあります。


写真1.感染症研究の総本山CDCの本部ビル
    この建物には研究施設はなく、事務手続きのための場所となっている。

2) CDCのある都市・・・アトランタ

 CDCの位置するアトランタは、アメリカの南東部最大の都市でジョージア州の州都です。アトランタおよびその周辺には、「風と共に去りぬ」で知られるマーガレット・ミッチェルの生家、マーティン・ルーサー・キング牧師の記念館などがあり、アメリカの歴史の一端を肌で感じることができる場所でもあります。また、ニュース専門チャンネルとして有名なCNNやコカコーラの本社があり、全米有数の商業都市としても有名です。一方で、全米有数の犯罪都市(2006年はワースト7位)としての汚名も持っていますが、これについてはアトランタのどこに住むかによって大きく危険度が変わるようです。緯度は福岡とほぼ同じで、冬は比較的暖かく(今年は少し異常なのか1月の中旬に2回も雪が降りました)夏はかなり暑いそうです。CDCの位置するアトランタ北部は、医学研究で有名なエモリー大学や近くにBuckheadと呼ばれる高級モール街もあり、緑豊かで閑静な地域です。車で5分ほど走ると馬産地であるケンタッキー州へ続くI-75、バージニア州など東部の州へ続くI-85と呼ばれるハイウェイにも入ることができ、交通の便(車があることが前提です)も優れています。車の運転(右側通行)に徐々に慣れたら、休日を利用してこのような地域にも足を伸ばしてみたいと考えています。


写真2.4〜5年ぶりの大雪に見舞われたアトランタの様子(自宅アパートから撮影)
東京と同じように雪に弱いアトランタの交通は大混乱でしたが、
私の周りでは長年アトランタに住んでいるCDCの研究者、
ブラジルからの留学生たちは、めったに見ることが出来ない雪に大喜びでした。
逆にインドからの留学生にとってはこの寒さは苦手のようでした。

(丹羽 秀和)


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