タイ王国の装蹄指導研修に参加して

 (財)競馬国際交流協会による競馬技術基盤整備事業の一環として、装蹄現地指導を行うため、平成19年11月4日から11日まで、タイ王国に出張しました。平成18年度の韓国開催(釜山慶南競馬公園、ソウル競馬公園)に続いて行われたもので、アジア地区の装蹄技術の向上を目的として、開催されています。
 今回は、ロイヤル・タ−フクラブ競馬場(以下RTC)及びロイヤル・バンコク・スポ−ツクラブ競馬場(以下RBSC)で装蹄業務を行う装蹄師(20名)に対し、現地で装蹄実技指導及び講義を行いました。RTCで行われた開会式典(写真)後、装蹄講義(写真)を行い、現地装蹄師や競馬関係者(約40名)に向けて「正しい蹄の構造と蹄形修正及び蹄鉄修整」「屈腱炎を始めとした各種疾病とその装蹄療法」「幼駒の削蹄とその重要性」「蹄の生長と組成・蹄油の効果」等について詳しく説明を行いました。講義終了後、直ちにバンコクを出発し、Nakomratchasima県Pakchongに移動し、バンコクの競馬関係者等と懇談しながら翌日以降の装蹄実技指導に関する内容の意見交換を行いました。以後の装蹄実技指導研修はRTC及びRBSCの競馬に出走する馬が繋養されている民間牧場KTスタッドファ−ムで行いました。このKTスタッドファ−ムは現役競走馬100頭の他、繁殖牝馬、種牡馬、乗馬、ポニ−、在来種が繋養されていました。11月のこの時期に子馬20数頭が誕生し、多種多様の馬がいて、装蹄実技指導には最適な環境にありました。中でも屈腱炎、蹄葉炎発症馬に対して実際に装蹄療法を全員で体験できたことは、この研修会がより有意義なものになったと感じました。
 この装蹄指導研修でタイの装蹄師の皆様と短期間ではありましたが多くの馬の装蹄療法を実演でき、疾病馬に対して意見交換を交えながら、その理論と手技を私なりに伝えることができました。しかし、皆様に十分に伝えられたか、さらにご理解いただけたか、多少疑問に感じるところではありますが、装蹄師を始めとする現地の皆様の学びとろうとする姿勢には大変敬服いたしました。幸いにもタイでの装蹄教育機関の設立を望む声を聞くことができましたが、是非とも実現することを願うとともに、今後の装蹄に関する人材養成・技術向上に共に立ち向かいたいと強く感じました。


タイ式仏壇(トンブシャ)にお参りしての開会式典
              (RTCのジョッキールーム)


装蹄講義での質疑応答

(宮木秀治)


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