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昨年の11月から1年間、米国アトランタのCDCにて海外研修を受けました競走馬総合研究所栃木支所微生物研究室の丹羽です。
アトランタで親しくなった研究室の仲間や日々の生活で出会った多くの友人との別れを惜しみつつ,本年11月に日本に帰国いたしました。今回は海外研修記の最終回ですが,10月に参加した国際学会(ICAAC)の様子と今回の研修でお世話になった方々のご紹介をさせていただきます。
まずは,ICAACについてご紹介いたします。ICAACは,Interscience Conference of Antimicrobial
Agents Chemotherapyの略で,抗生物質や抗がん剤などの化学療法剤に関する世界で最も大きな学会の一つです(写真1)。ICAACは,アメリカの様々な都市で毎年行われ,今年はワシントンDCで開催されました。参加者は,感染症を専門とする臨床医を中心に2万人を越えており,その規模の大きさに大変驚きました。この学会で,私は馬の病原体でもあるロドコッカス・エクイと“誤って”同定されCDCに保存されていたDietzia属と呼ばれる菌の解析をポスターで発表(写真2)しましたが,米国内の細菌学の研究者や医療従事者のみならずスウェーデンの獣医師など様々な方々の訪問を受け,充実した発表の場となりました。また学会の合間には,スミソニアン博物館などを観光することもでき,大変良い思い出となりました。
次に,アトランタでの1年間の研修生活でお世話になった方々をご紹介したいと思います。まずは,研修中に所属いたしましたActinomyces
Reference Laboratory (ARL)のBrown先生。70歳半ばの高齢ながらも、精力的に細菌感染症の検査・研修に携わっておられ,経験豊かな先生として,また時には母親のように優しく接していただきました。続いて,ARLのLasker先生。細菌だけではなく真菌の分子疫学にも精通されている研究者で,研修初日にアトランタのハーツフィールド空港に迎えに来てくださったほか,その後も研究の指導だけではなくアイスホッケーやメジャーリーグ観戦など、公私にわたって本当に多くの心遣いをしていただきました。続いて,ARLのPellegrini先生。CDCにおける放線菌の同定業務を担っている方で,研修中は研究室のルールや器具の使い方,時にはショットガンの撃ち方(?)まで様々なことを教えてくださいました。続いて,日本大学生物資源学部獣医学科の加納塁先生。右も左も言葉もわからないアトランタで、役所での手続きや生活の知恵など、本当に多くのアドバイスを頂きました。最後に,ARLの仲間(写真3,
4)。私のつたない英語に辛抱強く付き合い,研究におけるアドバイスだけでなく様々な国の宗教や文化を教えてくれました。
最後になりますが,このような素晴らしい研修の機会をくださいました理事長をはじめ本会役員の皆様に,心より御礼を申し上げます。また,研修の実施にあたり,多大なご助力をいただきました本会馬事部,競馬国際化対応会議,競走馬総合研究所の皆様に深謝し、この研修記を終わりとさせていただきます。
(丹羽秀和)

写真1 ICAAC

写真2 ポスター発表と筆者

写真3 ARLの仲間(その1)

写真4 ARLの仲間(その2)
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