英国滞在記 4 ロンドン公共交通機関事情

 私の住んでいるところは、ロンドン市のフィンチリーというところです。バスだと、中心街まで約45分で出ることが出来ます(写真)。地下鉄だとトラブルがなければ、もう少し早く着きます。ロンドンは地下鉄の発祥地だそうで、路線網が細かく張り巡らされています。一応、便利な交通機関のはずなのですが、最低料金が4ポンド(約600円)もします。世界で1番高い初乗り料金といわれています。また、故障などによるダイヤの乱れが頻繁にあり、土日は保守点検や工事などで運休することが珍しくありません。新聞やインターネットで一応の予告はされますが、直前に変更される場合もよくあります。こちらでは、保線管理や工事を、夜中に行う習慣はないようです。大げさでなく、しょっちゅう止まったり、運休します。従いまして、家を出発する前に、インターネットで道路状況ならぬ地下鉄運行状況を調べておく必要があります。一方、バスは一路線であれば、どこまで乗っても同じ料金で1ポンドです(後述のオイスターカード使用の場合)。また、バスは地下鉄よりも、路線が更に細かく張り巡らされているので、ロンドン市内ならば、バスで行けないところはないといっても過言ではないでしょう。また、路線数は減りますが、ナイトバスという夜中に運行する路線もありますので、帰宅が遅くなっても安心です。皆さんもご存知のように、ロンドンバスの特徴は2階建バスです。路線の利用状況次第で路線毎に1階建バスと使い分けられているようですが、半分以上の路線は2階建バスと思われます。私は当初、物珍しいので常に2階に座っていましたが、混雑してくると降車しにくいので1階に乗るようになりました。バスの前と真ん中に扉があり(勿論、1階)、前は乗車専用、真ん中が降車専用です。降車するときは、ぐずぐずしていると扉を閉められてしまいますので急ぎましょう。閉められてしまったら、”Hello. Driver.”と叫んで開けてもらいます。”Open.”とか”Wait.”でも開けてくれますが、Pleaseを付けたほうがよろしいかと思われます。ちなみに、2階と階段では立って乗ることは違反です。しかし、決まりではなくても2階は揺れが激しいので、普通には立ってられないでしょう。また、1階も28人までしか(レイアウトによって多少異なる)、立って乗ることが許されていません(もっとも、朝のラッシュ時などは黙認されていますが)。バス停には、普通のBus stopとRequest bus stopの2種類があります。前者は、必ずバスが停車しますが、後者は降りる人がいないと止まりません。従いまして、Request bus stopで待っていてバスが来たときには、道路側に左手(通常)を横に出して、運転手に合図しなければいけません。たとえ、長く待たされて退屈していても、バスの来る方向に背を向けないようにしましょう。あっけなく、通過されてしまいます。バスや地下鉄等の公共交通機関でのマナーについてですが、携帯電話はバンバン使って大丈夫です。マナー違反が黙認されているのではなくて、そもそもマナー違反ではないようです。マナー違反だが、黙認されているものといえば、スナック菓子を食べることやペットボトルのジュースを飲むことです。でも、匂いのきつい物を食べたり、蓋のないコップで飲み物を飲むことはマナー違反です。お酒を飲む、あるいはお酒をバッグなどに入れないで持ち運ぶことは、マナー違反でなく法に触れます(罰金刑)。
 ここ数年、日本では、JRのスイカなどのプリペイド式のタッチ&ゴーで電車に乗れる電子マネーが、急速に定着してきました。英国でも、2006年からオイスターカードという地下鉄やバスで使用できるプリペイド式のカードが使用されています。日本では、さらに進んで携帯電話に組み込まれたりもしていますが、英国ではカードしかありません。日本では、現金で切符を買おうが電子マネーを使用しようが運賃は変わりませんが、英国ではオイスターカードを使うと劇的に運賃が安くなります。バスも地下鉄も半額以下になります(例えば、地下鉄のゾーン1内で片道4ポンドが1.5ポンドになります。)。それでも、まだ高い気がしますが普及させる意気込みが感じられます。オイスターカードは、地下鉄の駅やOyster card stopと表示のあるスーパーマーケットで入手可能です。最後に、バスや地下鉄の治安についてです。いたるところに監視カメラがあるからなのか、バスにしろ地下鉄にしろ、乗り物の中は夜中でも比較的安全です(絶対ではないことに注意)。問題は、駅やバス停で降りてからになります。家が近づき、油断が傍から分かるぐらい滲み出てしまうのでしょうか、駅やバス停からの帰り道に強盗に遭う日本人が大変多いそうです。

(山中隆史)


英国のバス



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