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前回の連載で述べたように、心臓は血液を全身に送り出すためのポンプとして働いている。1回1回規則正しく拍動して、血液を送りだしている。心臓の拍動を実感することは難しいが、いわゆる脈拍として心臓の拍動を感じることはできる。 ■心筋の興奮 心臓を構成する心筋は骨格筋と同様に横紋構造を持つが、内臓の平滑筋と同様に不随意筋である。心筋細胞は刺激に応じて興奮し、収縮する。心臓には刺激伝導系と呼ばれる刺激を各所の心筋に伝える仕組みがある。右心房に位置する洞房結節と呼ばれる部位が一定の頻度で自動的に興奮する。その電気的興奮は周囲の心房筋に伝わり、心房筋全体を興奮させるとともに、心房内の伝導路を伝わって、房室結節にいたる。興奮は次いでヒス束を通過し、右脚・左脚を経由して、心室筋に分布するプルキンエ線維に達する(図1)。つまり、心臓を収縮させる刺激は、洞房結節から房室結節を経て、最終的には心室筋全体にいきわたるわけである。 ■心電図 心筋の興奮は心房にはじまり、引き続いて心室に伝播する。この心筋におこる興奮の伝播とそれに伴う心臓の収縮と弛緩を電気的にとらえたものが、心電図である(図2)。心房がまず興奮・収縮するわけだが、これを心電図上でみるとP波として観察される。この後に観察される一連のQRS波とT波が心室の活動を表している。 ■サラブレッドの心拍数 体重が軽く小さい動物の心拍数は非常に多い。体重3グラム程度のトガリネズミの仲間の安静時の心拍数は600〜800拍/分程度であり、一方、大きな動物であるゾウは30拍/分程度であるという。動物の体重と心臓重量の間に関係があったのと同様に、動物の体重と安静時心拍数との間にもある一定の関係があることが知られている。それは、メ安静時心拍数=241_体重-0.25モというものである。体重のマイナス0.25乗などという数式をイメージすることは難しいが、この式は体の大きな動物ほど安静時の心拍数が少なくなることを意味している。この式から体重500kgのサラブレッドの安静時心拍数を計算すると、約50拍/分になる。ところが、サラブレッド競走馬では、安静時の心拍数は30〜40拍/分程度であることが多く、平均的な数値よりも明らかに少ないことが分かる。サラブレッドとほぼ同体重のウシは、60〜90拍/分程度なので、こちらはサラブレッドよりは明らかに多い。 (競馬ブック 2008.9.7号 掲載) ![]() ![]() |
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