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● ジャパンカップ(JC)出走馬のトレーニング調査 (総研、1981-1984年)
JCの初期、レース前の日本と外国の馬の馬場内でのトレーニング方法を調査しました。日本と外国の馬を比較すると、(1)日本馬はT-C
(速歩―駈歩) 型の持続トレーニングが一般的で、外国馬には、W−C−W−C―W―C(常歩―駈歩を2,3回くり返す)型の反復トレーニングが半数以上に見られる。(2)駈歩の距離は、日本馬は日々3000m前後で一定傾向にあり、外国馬は1000-4000mの範囲内で日々長短がある。(3)1日の馬場内のトレーニング時間は、日本馬は10-30分で一定傾向にあり、外国馬は5−60分で日によって長短がある。(4)外国馬の運動前のウオーミングアップは入念で、強い運動後のクーリングダウン時間は日本馬より長い(日本馬は平均20分、外国馬は平均50分であった)、という調査結果が得られました。今から20数年前、日本馬のトレーニング方法は外国馬と比較し画一的であるといわれていました。
● 日本の競走馬のトレーニング方法の多様化
第1回JC以降、栗東トレセンには坂路馬場(1985年)、スイミングプール(1988年)、美浦トレセンにはスイミングプール(1991年)、ウッドチップコース(1992年)、坂路馬場(1993年)、ウオータートレッドミル(1995年)、森林馬道(1997年)などが完成し、日高には軽種馬育成調教場(1993年)がオープンしました。新しいトレーニング施設ともに、日本の競走馬のトレーニング方法も多様化しました。図には、現在あるいは近い将来の可能性も含めて競走馬のいろいろなトレーニング方法を示しました(LSDとはLong
Slow Distance トレーニング)。これらの新トレーニング方法については、海外にも経験が少く、わが国独自の新しいトレーニング技術の工夫が必要となります。失敗することもあるが成功した時には、世界一強い馬をつくれる可能性もあります。人のスポーツでは、新しいトレーニング技術の開発を契機に記録が飛躍的に向上した例があります。
● おわりに
近年、トレーニング施設の改善に伴ってトレーニング方法は多様化しました。それぞれのトレーニング方法には、それぞれ長所と短所があり、万能なトレーニング方法というものはありません。競走馬にも心臓の強い馬・弱い馬、速筋線維の多い馬・少ない馬、関節の硬い馬・柔軟な馬など体力的特色があります。トレーニング施設と馬の体力的特色にトレーニング方法が適合した時に強い馬が生まれる可能性があると考えています。
(競走馬総合研究所、久保勝義)
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