酸素借


 運動中のエネルギーは、有酸素性、無酸素性エネルギーで供給されている。最大下運動(最大酸素摂取量に達しない運動、たとえば軽い駆歩のような運動)では、図Aのようなエネルギー供給になる。つまり、運動開始時に心臓や血液などが運動に適応するために時間がかかり、一部無酸素性エネルギーが(図c)が利用される。これは酸素摂取不足分ということで酸素借と呼ばれている。従来はこの酸素借と運動後の酸素負債(O2 debt)は等しいと考えられていたが、現在では酸素負債(a)>酸素借(c)であることが分かった。超最大運動(最大酸素摂取量を超える運動、たとえば全力疾走している場合)では、図Bのようなエネルギー供給になる。強い運動は、無酸素性エネルギー(酸素借)と有酸素エネルギー(酸素摂取量)で賄われている。

 

(荻田、2000)