英国からの来日研究者を紹介
英国からの来日研究者を紹介します。
総研では現在、海外招聘研究として「蹄壁の質的および構造的変化の評価法の確立」と題した基礎研究を実施しております。この一環として、平成16年7月に、イギリス・ノッティンガムから共同研究者であるジョン・ライリー氏(写真左)とサイモン・コリンズ氏(写真右)の2人の博士を、臨床医学研究室の桑野睦敏研究役(写真中央)を窓口として招聘しました。
ジョン・ライリー氏は現在43歳ですが、1990年にブリストル大学の獣医学科を卒業後、イギリス王立軍(Veterinary Corps.)に専任獣医師(軍馬および軍用犬の臨床獣医師)として就職し、大佐Majorを経て連隊長Colonelを歴任された実績のある方です。従軍時代にエジンバラ大学にウマ蹄壁の組織学的構造に関する論文を提出され、2001年に学位を取得されました。2003年に退役され、現在はノッティンガム大学の特別講師として教鞭をとっておられます。軍人から大学人へと異色の異動ですが、数年先にノッティンガム大学には獣医学科が設立される予定であり、これを見越してのヘッドハンティングを受けられたようです。
もう一方、サイモン・コリンズ氏も異色の職歴をお持ちです。彼は現在44歳で、獣医師ではありません。1993年までイギリスの新聞社に広報課マネージャーとして勤務していた実績があります。しかし、幼少の頃から愛好していた乗馬をもっと極めたいという願いから、イギリスのデ・モントフォート大学の図書館司書に潜り込み、朝、昼、晩と馬術に磨きをかけていたそうです。そのうち、馬場管理マネージャーに抜擢され、さらに、動物学科の研究実技教育係を歴任。この時代にウマの蹄壁構造と特性に興味をもつようになり、前述のライリー博士の指導の元で博士論文を執筆し、デ・モントフォート大学に提出されました。そして、本年(2004)、見事に学位を取得し、今年6月からノッティンガム大学に完全雇用の形で就職され、獣医学科の新設に向けて研究員として働いておられます。
お二人とも、イギリス紳士らしく大変謙虚な方達で、さらに老人、女性、子供には非常に親切です。驚きなのは、イギリス紳士にありがちな頑固な気質はみじんもなく、イギリス人の常識では口にしないような日本の食べ物、例えばタコとかイカとかウニとか納豆や梅干しなどなど、いろいろな食文化に積極的に挑戦する姿勢です。なんでも挑戦する癖はいかにも実験好きな研究者といった感があり、今のところ、「これは食えん」と泣いたのはイカの塩辛だけです。このような異色のお二人とともに日本のウマの蹄壁について研究すれば、ことなる文化を越えて新しい発見があること必至。日本の護蹄管理に明かりがともるよう、この海外招聘研究の成功が期待されています。
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