★2004.2.12


 今回より「日高だより」を掲載することになりました。日高育成牧場ならびに生産育成研究室からのお知らせや情報を発信していきますので、末永いお付き合いをよろしくお願いいたします。

 さて、日高は今冬真っ盛り、人も馬も寒い風と時おり降る雪の中、じっと春を待ちこがれているところです。今年は例年に比べ暖冬とのことですが、やはり冬は冬、暖かいはずはなく寒い日が続いています。さて、子馬が誕生する時期は春と相場が決まっていますが、最近は2月−3月に生まれる早生まれが主流になり、すでに軽種馬生産地では出産シーズンにはいりつつあります。流行に乗り遅れないよう、生産育成研究室の繁殖用研究馬もすでに3頭が出産しています。最初に生まれた子馬(写1,2)が2月6日(雌の鹿毛馬、出産予定日は1月28日、初子なので予定日から遅れることが多い)、2番目(写3)は2月10日(雄の栗毛馬、出産予定日は2月12日、これは3産目)に、そして3番目(写4,5)は2月11日(雄の鹿毛馬、これも初子で出産予定日は1月28日)にそれぞれ出産しました。いずれも安産でこの寒さの中、母子ともに元気です。さらに、近々に分娩を予定している馬がもう1頭います。
 これらの子馬の発育の様子や、当研究室で行なっている「強い馬づくり」に関する調査研究の内容なども、今後このコーナーで紹介していきたいと思います。
 


写1: 早生れ子馬のために作られた
倉庫改造の屋内パドックにて

写2: H16年生まれ 第1号馬
 
 


写3: 生まれて3日目。
初めての外の世界。まぶしそう!

写4: 初産にしては面倒見の良い母です。

写5: オッパイを吸いやすいように、
子馬の尻を押してやります。

★2004.2.16


 今年4頭目の子馬は2月13日の夜中に生まれました。母馬は初めての出産のため出産予定日より5日遅れでしたが母子ともに元気です。2月6日に1頭目が生まれてから1週間に4頭(雌1頭、雄3頭)生まれたことになり、あわただしい1週間でした。残りの妊娠馬5頭の出産予定日は4月以降なので、しばらくは余裕ができます。
 さて、当場では、分娩前の適度の運動は難産防止に有効であるとのことから繁殖牝馬に分娩予定日の1ヶ月前からウォーキングマシーンで運動をさせています。運動内容はストレスや疲労の原因とならないよう軽いもので十分であり、常歩(時速4-5km)で20-30分間としています。近年は、繁殖牝馬や若い馬に運動をさせるために、ウォーキングマシーンを導入している牧場も増えています。


臨月でも軽運動。人も馬も同じです。

円形ウォーキングマシン

★2004.2.23


 放牧地に草のない、日高の冬の放牧に期待することは運動と日光浴です。とくに発育の旺盛な1歳馬には、放牧地で十分な運動をして基礎体力を養ってほしいと期待します。ところが、放牧地の表面に十分な新雪があればいいのですが、融けた雪が凍った状態では駆け回るどころか、あまり運動をしてくれません。すなわち、冬の放牧地における運動量は天候や放牧地の状態に左右されると考えられます。
      
へ や
 そこで当研究室では、1歳馬に対して、先週の日誌でも紹介しましたウォーキングマシーンによって運動を補ってから放牧する群と放牧だけの群に分け、放牧地における移動距離などを比較観察しています。現在、ウォーキングマシーンによる運動は時速6kmで30分間行っています。放牧地における移動距離は、GPS(衛星を利用した測位システム)機器を馬の背中に装着(写真)して測定しています。かつて、この方法で測定した観察成績では、真冬の放牧地における移動量は秋頃の半分以下になることがわかっています。
 


GPS機器を馬服の背中に装着する。
 
 


雪の下で眠る牧草を食べている。

背中にGPS機器を背負ったところ。準備はOK!
 

雪の放牧地で、わずかな草を求めて歩き回る。
 


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