★ 2005.8.2

 
 夏休みにもなると多くの見学者が当場を訪れます。
 まず、先週の27日は日本獣医畜産大学の獣医学科2年生たち3 5名が訪れました。例年同様、場内の施設や研究馬のトレッドミル走行の見学、強い馬づくりに関する当場の取り組み、馬の飼養管理や装蹄についての説明などを行ないました(写真1)。ふだん大学では馬に関する講義や実習を受講する機会がほとんどない学生に有意義な時間を提供できたのではないか、と思っています。

 29日には、静内の日本軽種馬協会で軽種馬生産育成技術者研修を受けている第27期生12人が実習のためにやってきました(写真2)。今回は当歳馬や繁殖牝馬、1歳馬の管理などについて学びました。彼らは今年の3月に入校し来年春までの1年間、競走馬の生産、育成について学び、おもに民間の生産牧場や育成場の従業員として就職していきます。今後も研修の節目で数回当場での実習を受ける予定です。

 31日には、北海道遺産を巡るツアーが当場見学のために立ち寄りました(写真3)。当場は、昨年北海道遺産として認定された「北海道の馬文化(ばん馬、日高のサラブレッドなど)」の中心的な存在として評価されています。ツアー参加者は道内の方が多かったようですが、広大な調教施設を目の当たりにしたり、子馬(このような場面でも研究馬が活躍している)と接したりしながら満足されて次の場所へと向かわれました(写真4)。

写真1:馬の走りを見守る学生たち、最近は女子学生が目立つ   写真2:子馬の頚部に埋め込まれているマイクロチップの説明を聞く
 

写真3:随行者に北海道料理研究家の方がいたため、馬の飼料にも興味を示されていた 写真4:バスを見れば誰でも「北海道遺産」ツアーだとわかる



★ 2005.8.9

 
 例年8月第1週目に行なわれている浦河の風物詩シンザンフェスティバルが7日、アエル特設会場において行なわれました。今年は第20回目という節目の年にあたり、JRAからも馬事イベントとして馬事公苑からアンダルシアンのホースダンス(写真1)とポニーの演技(写真2、3)などの催しで協賛いたしました。また、「日高エンデュランス馬術大会」もあわせて行なわれました。20km、40km、60kmのレースに道内はもとより関東、関西方面からの参加者68名が参加し山坂の長距離コースに挑みました。本大会は今年で5回目を数えますが、整備されたコースや万全の救護体制などの理由により参加者の評判が絶大で、エンデュランス競技の登竜門としての地位を築きつつあります。
 前日6日にはシンザンフェスティバル前夜祭が行なわれ、これまた恒例の馬上結婚式(写真4)やエンデュランス大会開会式のほか種々のアトラクションが催され、おおいに盛り上がりました。

 今年は日高育成牧場が創立40周年にあたるため、シンザンフェスティバルにあわせて歴代場長に集まっていただき、前夜祭会場でパーティーを、翌日には馬の育成に関する座談会などを行ないました(写真5、6)。遠路はるばるお越しいただいた皆様にこの場を借りて感謝したいと思います。

写真1:アンダルシアンはスペイン原産の馬で優雅な歩様が特徴(前日の公開練習より)   写真2:シーソーをするグレイスグレイ(前日の公開練習より)
 

写真3:こんな小さな箱にも乗れる(前日の公開練習より) 写真4:全国の応募者から2組だけが選ばれた  
 

写真5:前夜祭開会式で登壇した歴代場長(写真左の9人) 写真6:屋内坂路コースで「昔これがあれば冬の調教に苦労しなかった」と感嘆しきり



★ 2005.8.16

 
 「再建5ヵ年計画」最終年である今年になっても、依然として低空飛行が続くホッカイドウ競馬を盛り上げようと馬産地日高でも応援を続けています。夏休みに入った8月2日には、浦河ポニー少年団が8頭のポニーとともに旭川競馬場に出向き、アトラクションレース「浦河ジュニア・ジョッキー杯」で場内を盛り上げました。30度を越える暑さの中、ポニーも子供たちも、ご苦労様でした。

 ミニ場外「Aiba浦河」応援イベント(7月12日付け日誌参照)は先週10日で第3回目を終えました。当日の第11レースは「Aiba浦河・一発大逆転特別」と銘打たれましたが、レース名が示すとおり本命馬が崩れる大波乱の結果となりました。またゲストとして、コスモバルクの応援歌「輝けバルク」の歌手、前川ひろとさんが来場し歌声を披露していました。

 コスモバルクに続く道営所属馬モエレジーニアス(2歳雄、フサイチコンコルド産駒、浦河産)に期待が集まっています。函館競馬で行なわれたラベンダー賞(7月23日)、函館2歳ステークス(GIII、8月7日)を連勝中で、今後コスモバルクに匹敵する活躍をしてくれればホッカイドウ競馬も活気付くことでしょう。このような挑戦を北海道だけでなく、もっと全国にアピールできないものか、と思われてなりません。

 今月に入り、獣医・畜産系の大学生が夏休みを利用し、当場で実習を始めています。数人がひとグループになり、10日間から2週間前後の期間で入れ替わり立ち替わりやってきます。おもに当歳馬、1歳馬、繁殖牝馬で構成される研究馬たちの管理や実験の立会いをとおして、大学ではほとんど接する機会のない馬に関する知識を深めています(写真1、2)。短い期間ですが、馬を理解するための有意義な実習となるよう祈っています。

写真1:実習2日目には繁殖牝馬の収放牧ができるようになった   写真2:洗い場で当歳馬を保定する
 



★ 2005.8.23

 
 駒大苫小牧高校の夏の甲子園連覇で北海道は盛り上がりましたが、事件発覚でそれもつかの間の喜びになってしまいました。しかし、優勝した選手たちの頑張りは真実であり、複雑な思いがするとともに、選手たちには気の毒な思いがします。

 甲子園での決勝の日、札幌競馬場では競馬が開催されていましたが、午後の来場者数は明らかに途絶えたそうです。道民の期待はそのようなところにも表れていたのですが、、、
 
 恒例となった競馬報道関係者の日高視察ツアーが本日当場を訪れました。昨夜の大宴会の余韻を感じさせないさわやかな表情は、競馬取材を職業とするプロ魂を感じさせられました。彼らの注目を浴びたのは、秋競馬に向けて乗り込まれているタップダンスシチーでした。この日は屋内坂路馬場での調教を行なうとのことで、順調さをアピールしていました(写真1、2)。

 昨日から、静内の北海道市場でサラブレッド1歳馬せり「北海道サマーセール」(日高・胆振・十勝軽種馬農業協同組合主催)が始まりました。26日の最終日まで1000頭以上もの1歳馬が上場される予定ですが、気になる売却率については来週紹介したいと思います。

写真1:タップダンスシチー(中央奥)のウォーミングアップを見守る競馬報道関係者たち   写真2:今年8歳になったタップダンスシチーは大人の風格を感じさせる



★ 2005.8.30

 
 先週5日間にわたって開催された北海道サマーセール(写真1)は、合計1156頭が上場され、そのうち300頭余りが売却されました。売却率は26.7%、売却総額は16億8000万円余り、平均売却価格は約540万円とほぼ前年並みの成績で無事終えました。今回のセールで売れ残った馬たちの多くは10月中旬に行なわれる北海道オータムセールに上場することになります。
 JRAもこのセールで58頭の1歳馬を購買し、5月12日に千葉で行なわれたセールでの1頭、7月19日に静内で行なわれたセレクションセールでの16頭、8月9、10日に行なわれた八戸市場での5頭の購買馬とあわせ、昨年と同じ80頭の1歳馬がそろいました。これらの馬たちは、来年のブリーズアップセールまでの数ヶ月間、JRA育成馬として日高と宮崎の育成場で育成されます。

 今年生まれた当歳研究馬の離乳を始めました。まず3月上旬に生まれた2頭を先週24日に行い、次の2頭(3月中旬生まれ)を本日行ないました。ちなみに、いずれも日柄は友引にあたります。離乳は、母馬と子馬にできるだけストレスを与えないように行なうのが理想です。ここ数年は、親子で放牧している群れから母馬だけを少頭数ずつ間引く方法を採用していますが、スムーズに離乳することができます。放牧地から母馬だけを引いていくとき、子馬もいっしょに出口付近までついてくるときは、なるべく他の子馬たちと気がまぎれるように少し気を配ってやる必要がありますが、母馬の方はいつものように子馬が後ろからついてきているものと思い込んでいるようです(写真2、3、4)。放牧地に残された子馬は母馬を探して少し鳴いたり走ったりしますが(写真5)、きゅう舎にもどってからは母馬がいなくなった子馬どうし仲良くしています。2−3日もすると母馬のことはすっかり忘れたかのようにしており、一段と成長したように見えてくるものです。

写真1:台風の影響もあり天候は不順だったが購買登録者数はほぼ前年並みだったという   写真2:放牧地から母馬だけを引き連れる
 
 

写真3:なんの不信も持たずに引かれていく母馬2頭   写真4:数百メートル離れたきゅう舎に着くまで一声も鳴かなかった母馬
 

写真5:母馬がいなくなったことに気付くが時すでに遅し 写真6:母馬のいないきゅう舎で仲良くえさを食べる子馬たち




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