★ 2006.2.7

 
 先週の3日、胆振軽種馬生産振興会青年部主催の「馬」講習会が苫小牧プリンスホテルで行なわれました。メジロ牧場の舘江弘明獣医師を座長として、朝井洋氏(JRA日高育成牧場)の「最近の馬栄養に関する話題」、服巻滋之氏(ハラマキファームクリニック)の「能力を100%発揮できる馬をつくるために」の2題の講演があり、約90名の参加者が熱心に聞き入りました(写真1)。栄養や飼養管理に関する話題は、強い馬づくりを目指す軽種馬生産者からのニーズも高く、充実した講習会になったものと思われました。
 
 当場の今年最初の研究馬が先週の1月31日の夜半、予定日より1週間遅れて誕生しました。実は、今回の出産には二つの心配がありました。一つめは母馬にとって初めての出産であったこと、二つめの心配は母馬の気性が少し悪いため、うまく子馬を育ててくれるかどうか、ということでした。一つめの心配は杞憂に終わり、難産になることもなく無事に牡馬を産んでくれましたが、二つめの心配が現実となってしまいました。自分が産んだ子馬に対し攻撃的で授乳をさせようとしないのです。出産直後は何とか母馬を押さえつけて初乳を飲ませ、その後も2-3日間はその方法を継続し様子を観察しましたが、母馬の態度に改善の余地なく、子馬と人の安全を優先して先週3日に親子を分け別々に管理することとしました。その後子馬は寂しがる様子もなく、人工乳を1日に6-8回に分けて飲み、体重も少しずつ増加してきました(写真2)。何とか元気に育っていってほしいと思います。

写真1:事務局の準備も申し分なく、充実した講習会となった   写真2:おとなしく胸囲測定をうける子馬
 



★ 2006.2.14

 
 本格的な出産シーズンが始まる前のこの時期、各地区では年に一度の軽種馬生産振興会総会が開かれます。先週9日の新冠を皮切りに10日の三石、そして今日は荻伏でそれぞれの総会が開催されました(写真1)。今週はさらに浦河、様似、平取、来週は門別、再来週は静内と続きます。いずれの総会においても、事業報告や次年度の事業計画、予算案などについての議案が討議される他、重賞競走勝ち馬を生産した牧場表彰が行なわれます。また、総会に引き続き、日高軽種馬農業協同組合との懇談会があわせて開かれ、地区によってはかなりシビアな議論が行なわれます。
 地方競馬場の閉場が相次ぎ、需要と供給のアンバランスによる馬余り減少や種付け料など競走馬生産に要する多額な費用の資金繰りが深刻な問題となりつつある軽種馬生産地にとっては、せり市場のあり方や中小牧場が大規模牧場に対抗するための方策が当面の課題と考えられ、それらに関する質疑が数多くなされました。

 日本軽種馬協会(JBBA)静内種馬場で軽種馬生産育成技術者研修を受ける研修生たちが、先日から繁殖牝馬の分娩前後の飼養管理を習い、出産に立ち会うために週末から当場にやってきました(写真2)。研修生たちは、夜間の出産に備え2班に分かれて寝泊りしてその日を待っています。子馬の誕生に接して、それまでの苦労も忘れるほどの感動を味わってほしいと思います。

写真1:活発な質疑がかわされた荻伏軽種馬生産振興会総会   写真2:出産を控えた繁殖牝馬を放牧地まで引く研修生たち



★ 2006.2.21

 
 先週15日、第57回浦河町軽種馬生産振興会総会に引き続き、「平成17年度重賞競走優勝牧場を祝う会」が同振興会主催で開催されました。昨年のフェブラリーステークス(G1)を勝ったメイショウボーラーを生産した日の出牧場や中山大障害(G1)を勝ったテイエムドラゴンを生産した鎌田正嗣牧場などが表彰されました(写真1)。今年、浦河産馬のさらなる活躍を期待しています。

 これからの「強い馬づくり」を見据え、多方面からの軽種馬生産構造改革を目的とした5カ年計画「競走馬生産振興事業」が昨年度より始動しています。その事業の柱のひとつである「軽種馬経営高度化指導研修事業」において、国内の指導者を育成するために、日本軽種馬協会が海外から飼養管理技術指導者を招聘し、受講者ともに生産牧場を巡回しながら指導方法を習得する研修が先週16日から始まりました。今回は、アメリカのケンタッキー・エクワイン・リサーチ社の社長であるペイガン博士を招き、日高と胆振地区の軽種馬生産牧場を巡回しました(写真2,3,4,5)。分娩前あるいは分娩直後の繁殖牝馬や子馬、1歳馬などのボディコンディションスコア(栄養状態の点数評価)や歩様を1頭ずつチェックするとともに飼料給与量について聞き取りを行ない、問題点を検討しました。今回の受講者は、獣医師や農業改良普及センター職員など日ごろ馬に関係する様々な仕事に従事する人たちで構成されていましたが、すべてのスケジュールに参加した人は少なく、やや残念な思いがしました。次回は、放牧地の状態が今回とは大きく変化している5月前後に行なわれる予定です。

写真1:浦河産馬ここにあり
 
  写真2:屋外での巡回は寒さに耐えることでもある、中央がペイガン博士
 

写真3:生まれたばかりの子馬もチェックした 写真4:終わると牧場主に概況を報告する  
 

写真5:宿舎に帰ってからは受講者と反省会を行なう    写真6:シベリアへ帰る日を待つオオハクチョウ(2月18日静内川支流の古川で)



★ 2006.2.28

 
 先週の22日、25日と相次いで当場の繁殖用研究馬が出産しました。そのうちの1頭は始めての出産で、今年最初の出産の再現(2月7日付け日誌参照)とならないように願っていたのですが、神経質になっていたのは最初だけで、翌日には何事もなかったかのように子馬に母乳を飲ませていました(写真1)。一方、今年最初に生まれた子馬はその後も順調に成長し、特設屋内パドックに放してやると元気に走り回っています(写真2、3)。

 26日、浦河町総合文化会館で同会館開館10周年記念事業、町民ミュージカル「浦河行進曲」が行なわれました(写真4)。前売りチケットは早くに完売しただけあって、当日は700人もの観客が集まり大盛況でした。浦河町の小さな牧場で生まれた雌の子馬と、その子馬に夢を託す牧場主の娘が主人公の物語で、配役はもとより照明、衣装、音響、舞台装置の製作などほとんどが町民の手作りによるものでした。ストーリー、音楽、演技いずれも素晴らしく、久しぶりに感動させていただきました。浦河町民ミュージカルは、この7年の間、今回で5回目を数えたとのことで、浦河町がいかに文化的な町であるかを証明する事業でした。

写真1:愛情豊かなしぐさを見せる母馬   写真2:パドックの中を走り回る子馬
 

写真3:やんちゃそうな顔でよりそってくる    写真4:最後は全員による大合唱で締めくくった




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