★ 2008.2.13

 
 日高では連日、各地区の軽種馬生産振興会総会が行われています。先週4日の浦河町軽種馬生産振興会を皮切りに、三石、新冠町、平取町と続き、昨日は荻伏(写真1)、今日は様似町、15日は門別、18日には静内と続きます。
 総会では、昨年度の事業報告や会計報告、本年度の事業計画や予算などが審議されるほか、重賞競走勝ち馬を生産した牧場表彰などが行われます。

 総会終了後は、恒例の日高軽種馬農協との懇談会(写真2)が行われますが、今年の懇談会席上で話題になっているのは、JRA日高育成牧場自らが競走馬を生産育成し、1歳せりで購買育成するJRA育成馬とともにブリーズアップセールで売却するというものです。このことは、これまでにも生産者団体などに最低限の説明を行ってきましたが、総会に出席している生産者の中には初めて聞く人も多く、ちょっとしたざわめきがおこります。
 平成11年から「強い馬づくり」の研究を行うために研究馬を生産していることは多くの生産者が認識していますが、JRA育成馬のようにせりで売却され競走馬となっていく馬を生産するとなると、たとえわずかな頭数でも話は別と考える生産者は多いようです。なお、来年から誕生する馬たちが対象となり、頭数は5頭前後と考えています。

 JRAが競走馬を育成する目的は、かつては競走馬資源の確保が主でしたが、現在では「強い馬づくり」のための技術開発とその普及であり、時代に合わせて変化しています。その目的を達成するためには、生後すぐの子馬に対する効果的かつ効率的な飼養管理方法から検討していく必要があります。すなわち、これまでの後期(騎乗調教実施時期)育成の部分だけでなく初期(出生〜離乳まで)、中期(離乳後〜1歳放牧期まで)育成から一貫した育成を行うこととなります。もちろん、この過程で得られる技術や情報は、競走馬の生産育成者に役立つよう提供していきます。

写真1:総会は会員にとって年1回の重要な会議だ     写真2:日高軽種馬農協の幹部が前列に並ぶ地域懇談会



★ 2008.2.21

 
 この日誌で再三にわたって紹介してきた海外飼養管理技術者との牧場巡回指導(昨年8月22日付け日誌参照)が先週16日から昨日までの日程で行われました。この巡回指導が始まってちょうど2年が経過した今回までをひとくぎりとして第1期を終了し、次回から新たなメンバーによって最後の2年間へと進みます。

 そこで今回、各牧場での指導対象馬のチェック(写真1)に加え、各牧場の方々と2年間の総括を行いました(写真2)。ほとんどの牧場において、飼養管理方法の改善により、指導を受ける前と後では、受胎率などの繁殖成績や子馬の発育に改善効果が見られ、牧場の方々にも喜んでいただけました。
 この事業の目的は飼養管理指導者の養成であり、ひいては日本の競走馬生産の基盤強化と「強い馬づくり」の推進につながります。この事業で養成された指導者の方々の今後の一層の活躍を願って止みません。

 今週、二日続きで当場で繋養する繁殖牝馬2頭が子馬を生みました。2頭の子馬はともに元気で、さっそく屋外と屋内のパドックでの行動を比較する試験に参加してくれています。

写真1:早生まれの子馬も発育チェック
した
  写真2:牧場の方々との総括は場所を替えてじっくり時間をかけて行った
 

写真3:放牧前の削蹄の間に吸乳する
生後2日目の子馬
  写真4:屋外の小パドックでたたずむ親子
 



★ 2008.2.28

 
 先週末、道内では急速に発達した低気圧の影響により、陸海空の交通網は麻痺しました。その後も冬型気圧配置が強まり大荒れが続いています。昨日も新千歳空港では欠航が相次ぎ、3000人が空港内ロビーで夜を明かしたそうです。
 浦河でも先週末にはかなりの降雪があり、その後雪はおさまったものの、時折強風が吹き荒れています。こんな悪天候の中でも、生まれたばかりの子馬は元気一杯ですが(写真1)、分娩を控えた繁殖牝馬は、危険を避ける本能が働くのか、放牧地でもあまり雪深い場所へは行こうとしません(写真2)。

 こうしたなか、日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬展示会が昨日行われました。目玉は、アメリカから輸入され今年から日本で供用されるケイムホームで、黒光りのする好馬体が印象的で、集まった生産者の目を釘付けにしていました(写真3、4)。3歳時から能力を発揮した本馬の遺伝力に期待がかかります。

写真1:元気に飛び跳ねる生後10日目の子馬   写真2:分娩予定日を少し過ぎた繁殖牝馬  
 


写真3:黒光りする好馬体が印象的だった
ケイムホーム
  写真4:ケイムホーム
(JRAホームページより)   




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