★ 2008.5.1

 
 今週28日、好天の中山競馬場において、第4回目となるJRA育成馬売却のためのブリーズアップセールが行われました。
 日高、宮崎両育成牧場を20日に出発、翌21日に中山競馬場に到着し1週間の調整を受けたJRA育成馬のうちの72頭が、まず本場場で1頭ずつ騎乗供覧されました。その後、装鞍所での立ち馬展示(写真1)と個体情報開示(写真2)を経て、騎乗供覧後に体調を崩した1頭を除く71頭が午後2時からのせりに臨みました(写真3)。
 結果、59頭が売却(83.1%)され、1頭あたりの平均売却価格は929万円、売却総額は5億4800万円といずれも前年を下回りました。これらに対するJRAからの公式発表では「世相を反映してか、馬主の方々の購買意欲が低下したことによるものと考えられる」と分析されています。今回のブリーズアップセールでの未売却馬や上場に間に合わなかった馬たちは、今後民間のトレーニングセールに上場し、再チャレンジとなります。
 JRAの育成業務の目的は、育成技術の開発と普及であることから、育成技術の考察に貢献すべく1頭でも多く競走馬として活躍してもらいたいと願っています。

 昨夜、地元の子ども会メンバー数人が当場を訪問し、子馬の誕生シーンをビデオで学んだり、実際の子馬や分娩前の繁殖牝馬の様子を見学しにやってきました(写真4)。馬産地の子どもたちにとって、さぞや見慣れた内容かと思いきや、意外と興味津々、満足した様子で帰っていきました。

写真1:にぎやかな立ち馬展示   写真2:装鞍所内に設けられた個体情報開示室
 



写真3:最高価格2600万円(税抜き)で売却されたセイウンクノイチの06(雄、グラスワンダー産駒)   写真4:廊下飼い(クリープフィーディング)されている子馬とともに



★ 2008.5.7

 
 日高の桜はゴールデンウィーク中に満開を向かえました(写真1、2、3)。当場内の特設会場で行われる「第41回うらかわ桜まつり」は今週末に予定されていますが、はたしてどの程度桜が残っているかどうか、心配です。

 今年度のホッカイドウ競馬が4月29日、札幌競馬場で開幕しました。今年はホッカイドウ競馬にとって「改革元年」、売り上げ計画額をクリアし、来年度からの馬産地主導型の運営につないでいきたいとさまざまな改革に取り組んでいます。こうしたなか、関係者の努力も実り、初日の売り上げ額は計画比105.3%と順調なスタートを切りました。
 連休最後の5月6日の昼休みには、恒例となった浦河ポニー乗馬少年団によるポニー競馬「第4回浦河ジュニアジョッキー杯」が行われました(写真5、6)。休日返上の入念な調教と出発前の2度にわたる馬インフルエンザ陰性を確認した上で、人馬は当日の朝5時に浦河を出発、札幌競馬場の馬場内にあるポニーリンクに乗り込みました。ハンデ戦の白熱したレースに一般の競馬ファンからも大きな歓声が飛び、子どもたちの見事な騎乗ぶりと意外に速いスピードに感心していました。皆さん、本当にご苦労様でした。

写真1:花盛りの場内の老木(5月3日撮影)   写真2:場内から続く桜並木(5月3日撮影)
 

写真3:近隣の牧場でも満開(5月3日撮影)   写真4:ホッカイドウ競馬開催中の札幌競馬場パドック
 

写真5:レース前、ポニーリンクでの輪乗りにも気合がはいる 写真6:本場場入場、緊張した様子がターフビジョンでも伺えた



★ 2008.5.14

 
 先週末の10、11日、当場内特設会場で「うらかわ桜まつり」が開催されました(写真1)。期間中は4月下旬からゴールデンウィークにかけての暖かさがうそのような肌寒い気候となり、近くの山が雪で白くなるほどでした。また、主役である場内のほとんどの桜は、ゴールデンウィーク中に満開を終えていましたが、しだれ桜など一部の桜は見ごろを迎えており、多くの来場者を楽しませてくれました。最近は、大型観光バスで札幌や帯広方面から乗りつけるケースも増えており、浦河町の観光関係者の努力が実りつつあるようです。

 桜と言えば、2001年から2002年にかけてケンタッキー州のブラックチェリー(自生の桜)に大発生した東部テンマクケムシ(Eastern tent caterpillar)が原因とされる繁殖障害症候群(MRLS:mare reproductive loss syndrome)が記憶に新しいところですが、最近の情報によると、5月になってケンタッキー州で東部テンマクケムシが異常発生しているとのことです。当時の被害は、流産などにより2001年、2003年産駒が30%減少するなど、3億ドルもの損失があったと報告されました。今のところ、MRLSと考えられる繁殖障害は認められていないとのことですが、放牧地に東部テンマクケムシが入り込んでいないかどうか十分注意するなど警鐘が鳴らされています。10年周期で異常発生するとされた東部テンマクケムシですが、予想に反した発生状況の背景には、温暖化などの気象異常があるのかもしれません。
 ちなみに、日本の桜には、馬に害を及ぼす東部テンマクケムシのような害虫発生の報告はありません。



写真1:肌寒かった桜まつり会場   写真2:東部テンマクケムシ(the Horse誌より)



★ 2008.5.28

 
 2歳馬最後のトレーニングセールとして、26日に札幌競馬場で「2008トレーニングセール」(日高、胆振、十勝各軽種馬農業協同組合主催、写真1、2)が、27日にはJRA日高育成牧場で「ひだかトレーニングセール」(ひだか東農業協同組合主催、写真3)が行われました。いずれのセールも、売却率(それぞれ、45.3%、38.8%)、平均売却価格(税込み価格、それぞれ、530万円、679万円)は昨年を下回る結果となりました。一方、最高売却価格は、「ひだか東トレーニングセール」に上場された「ローレルポラリス18」(雄、アグネスタキオン産駒)で、昨年を上回る4200万円(税込み)でビッグレッドファームに購買されました。
 また、「ひだか東トレーニングセール」には、ブリーズアップセールへの上場が間に合わなかった、あるいは未売却となったJRA育成馬12頭を上場し、全馬売却することができました。JRA育成馬を評価し購買していただいた方々に感謝するとともに、ブリーズアップセール、千葉トレーニングセールで売却された馬たちを含め、これらの馬の活躍を祈るばかりです。

 本日、札幌市立八条中学校2年生が宿泊体験学習の途中、当場に立ち寄りました。施設内見学や子馬とのふれあいの場を提供するとともに(写真4、5)、彼らと近い世代にあたるBTC育成調教技術者養成研修生の乗馬訓練の場にも案内しました(写真6)。都会に住む彼らにとって、初めて目にする世界ばかりであり、貴重な体験になったのではと思います。彼らの中から、ひとりでも多く馬に興味を持ち、馬の世界に飛び込んできてくれることを期待しています。

写真1:ダートコースを走り、2ハロン
のタイムを測定する
  写真2:せりはウィナーズサークルで
行われた
 

写真3:日高育成牧場の屋内運動場で行われたせり(写真は2050万円で売却されたプリサイスエンド産駒) 写真4:ひと班の集合写真、2日間にわけて全部で6班の生徒が来場した
 
 

写真5:親子馬もいっしょに記念撮影
 
写真6:研修生の訓練を興味深く見入っていた



 


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