★ 2008.12.15

 
 先週末、青森地区の軽種馬生産関係者と交流する機会がありました。昨年の11月にも訪問しており、本日誌でも紹介しましたが(http://www.equinst.go.jp/JP/kita/heya0711.html)、今回はその続編になります。
 初日の12日は、軽種馬生産牧場の方々を対象とした「強い馬づくり」講演会で、第1部は同行した4名から、それぞれ「牧場飼養管理指導の改善効果」(服巻滋之氏:ハラマキファームクリニック)、「東北地区の飼養管理と発育の特徴」(澤村恭平氏:JRAファシリティーズ)、「飼養効率向上のために」(佐藤伸介氏:日高地区農業共済組合)、「分娩前後の繁殖牝馬の管理とよくある疾患について」(敷地光盛氏:日高軽種馬農協)について話題提供したのち(写真1)、第2部では、「東北地区における競走馬生産」と題した座談会を行いました。座談会では、歴史と伝統のある馬産の利点は守りつつも、積極的に新しい情報を取り入れ、環境に適した馬産を行っていく必要があること、またその期待は若い人たちに委ねられていること、などを議論しました。
 訪問した牧場では、昨年のアドバイスにより飼料給与方法が改善されており、繁殖牝馬は順調に妊娠期を経過し、離乳後当歳馬は概ね順調に発育していました(写真2、3)。また、七戸種馬場では、今年北海道から青森にやってきたキャプテンスティーブ、カリズマティック、アラムシャーの元気な様子を見せていただきました(写真4)。

 すっかり青森ファンになってしまったメンバーの願いは、青森を含む東北地区の馬産復活です。少数精鋭で土地を有効に活かした「強い馬づくり」を望みます。

写真1:約40人が熱心に参加した講演会 写真2:昨年同様、管囲体重計を携帯し牧場を巡回した
 

写真3:春まで雪が覆われるという放牧地は凍結と融解を繰り返す日高より恵まれている 写真4:カリズマティックの蹄検査
 

写真5:前夜の雪が放牧地を覆った(14日撮影) 写真6:連夜、八戸の美酒に酔いしれ大討論会を繰り広げた



★ 2008.12.24

 
 先週末の中山競馬場で行われた朝日杯フューチュリティステークスにおいて、当場で育成されたセイウンワンダーが見事期待に応え優勝してくれました。これまで、JRAが育成した馬でG1レースを勝っているのは、スターロッチ(昭和35年オークス)、ルピナス(昭和43年オークス)、ファイブホープ(昭和53年オークス)、イソノルーブル(平成3年オークス)、アインブライド(平成9年阪神3歳牝馬ステークス)、タムロチェリー(平成13年阪神ジュベナイルフィリーズ)などいずれも牝馬でしたが、今回初めて牡馬によるG1レース制覇という快挙となりました。
 当場にとってはうれしいクリスマスプレゼントとなり、急きょクリスマスの日に場内で祝勝会を催すこととなりました。セイウンワンダーの育成期における様子は、JRAホームページの中にある「JRA育成馬日誌」に掲載(http://blogjra.boxerblog.com/ikusei/2008/11/1-949c.html  http://blogjra.boxerblog.com/ikusei/2008/12/2-e990.html)されていますのでご覧いただければと思います。またとない機会ですので、同馬の育成時代をさらに掘り下げ、どのような馬であったかを公開していきたいと考えています。

 今年スポーツの世界では、北京オリンピックなどで女性選手の活躍が目立った年でした。競馬でもウオッカの活躍など、やはり牝馬が活躍しました。そして、軽種馬生産界でも女性が進出しようとする動きがあります。先週19日、軽種馬女性農業者の経営意識向上を図る目的で、新ひだか町静内において「日高軽種馬女性フォーラム」(主催:日高軽種馬女性フォーラム実行委員会、日高支庁、日高農業改良普及センター)が行われました。第1部では、「これからの農業に求められている女性のすがた」(講師は北海道地域農業研究所の黒澤不二男氏、写真2)と題する講演が行われ、家族農業経営内での構成員個々の地位と役割りを明確にした経営体づくりの必要性が説かれました。また、第2部のパネルディスカッション(写真3)では、馬に接することの勧め、今こそ女性が力を発揮する時期、見栄(虚栄)を張りがちな男性に経営をまかせられない、知識や技術を高めたい、など頼もしい意見交換が活発に行われました。確かに、男社会の軽種馬産業、女性の才覚が活きてくれば変わる可能性もあるのではないでしょうか。

写真1:届けられた祝い花(背景は新潟2歳ステークス優勝時のパネル)

写真2:講演では、「家族経営協定」の締結推進についても説かれた
 

写真3:まず6人のパネリストがそれぞれの意見を述べた



 


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