2005.1.11

 
 ハッピー ニュー いい湯や〜(去年と同じネタですいません)
 本年も常磐支所療養馬たちの応援をよろしくお願いいたします。

 常磐支所では、年末にまとまった降雪があり、積雪と凍結で2日間調教をお休みしました。例年、冬でも比較的温暖な浜通り地方ですから、たまに雪が降ると大騒ぎです。雪の中、支所を訪ねてくださった皆さん、見学できなくてすいませんでした。
 馬が雪や凍った土の上を歩くと、蹄鉄を履いた蹄の裏側に雪や氷が詰まり、スケート靴を履いたようになってしまいます。これを「馬がゲタを履く」と呼んでいます。ゲタなら雪の上でもさほど滑らないんでしょうが、実際はツルツル滑りますので調教どころではありません。こんなことにならないように、競馬場やトレセンでは積雪・凍結対策として、一晩中ハロー車を動かすこともあるんです。
 こんな寒い日に温浴場をのぞくと、湯気の中であくびをしながら温泉につかる馬たちが、とても気持ち良さそうです。

 さて、常磐支所で療養馬たちの世話や運動、調教を担当しているのは、トレセンでの担当きゅう務員さんではなく、中央競馬のきゅう務員を目指している若者たちです。トレセンのきゅう舎では、故障した競走馬が常磐支所のようなところへ放牧に出ると、すぐに新たな担当馬が牧場から入きゅうしますので、担当きゅう務員さんが故障馬と一緒に支所にやってくることは稀なんです。
中央競馬のきゅう務員になるためには、まず競馬学校のきゅう務員課程に入学しなければならないのですが、この試験に合格することは容易ではありません。ある程度の経験を積むまでは試験を受けることもできませんし、試験の内容は通常の筆記試験に加えて馬学、騎乗技術など多岐にわたり、体重制限もあります。
 試験は年に2回、例年1月と6〜7月に行われます。本年1月の試験は1/12(水)に行われ、支所からは5名の若者が受験することになっています。全員合格を目指してがんばってほしいものです。

《競馬学校について詳しく知りたい方はこちらへ》

本日のリハビリメニューを終えてひとっ風呂

がんばれ、(全国の)受験生!
 

2005.1.21

 
 唐突ですが!
先日、常磐支所療養馬たちによる「新春かくし芸大会」が開催されました。
療養馬たちが、堺正章ばりに猛練習した芸のごくごく一部をご紹介します。

その 1 『反省!』
 
 今は亡き天才ニホンザル「二代目次郎」の芸として一世を風靡したこのポーズに、ハコダテジョー号(美浦・小西きゅう舎)が挑戦してくれました。
ハコダテジョーは、昨年末の5回中山競馬で発売開始後除外となり、ファンの皆様にたいへんご迷惑をおかけしたことから、深い反省の意をこのポーズに表したとのことです。

 左前肢を前方に投げ出したこのポーズ、何をしているところかわかりますか?周りの風景を見ていただくとわかるように、ここは装蹄所で、投げ出した左前肢以外は蹄鉄がありません。
ハコダテジョーは今、改装(古くなった蹄鉄をはずして、削蹄した後に新しい蹄鉄を装着すること)の真っ最中で、蹄に打ち付けた釘を「クリンチャー」と呼ばれる器具で締め付けるために肢を挙げているところなんです。

その 2 『みのむし』
 
 続いてはブリッソモ号(栗東・池江寿きゅう舎)による一発芸、「みのむし」です。
ブリッソモはたいへんな大食漢で、与えられた飼葉や乾草を食べ終わると、馬房に敷いてある寝ワラをムシャムシャ食べてしまいます。寝ワラは、栄養分が含まれない上に消化も悪いため、食べ過ぎはしばしば疝痛の原因になります。
 最近は写真のように、食事時間以外は口籠を着けて寝ワラを食べないようにしていたのですが、今度は、敷いてある寝ワラに頭を突っ込んで寝わらを持ち上げ、口籠の隙間から入ってくる寝ワラをつまみ食いするようになりました。
朝きゅう舎を見回ると、いつもこの「みのむし」が馬房から顔を出すのでびっくりさせられます。

 以上、療養馬たちによる「新春かくし芸大会」でした。
 


2005.2.17

 
 ちょっと前の話になりますが、1/30の京都競馬第10レース松籟ステークス。常磐支所卒業馬のメガスターダム号が、直線の激しいたたき合いの末、一着(同着)となりました。昨年12月に02年菊花賞以来2年2ヶ月ぶりの競走復帰を2着とした後、今年1月5日の9着を挟んで3走目での勝利となりました。メガの勝利は、3年前のプリンシパルステークス以来、実に2年7ヶ月ぶりでした。ここまでがんばったメガ本人(本馬?)と、馬主さん、調教師さん、スタッフのみなさんには頭が下がります。
 そのメガが、今週の京都記念に出走予定です。京都記念といえば、ヒシミラクルも出走予定。さらに、これまた常磐支所卒業馬のサンライズペガサスまで!
ここでも一着同着になればいいのですが・・。

 その松籟ステークスの判定写真をご紹介します。優駿などでも、重賞競走は紹介されていますね。
 ところでこの判定写真、「ゴール」はどこかわかりますか?先頭の馬の鼻ヅラ?う〜ん、間違ってはいませんが、正解ではありません。
答えは、JRAホームページの競馬用語辞典で「フォトチャートカメラ」の項をご覧ください。
 こちらです → 【http://homepage.jra.go.jp/jradic/index.html

 


2005.3.1

 
 最近、とってもかわいい女の子が、お母さんと一緒によく支所を訪ねてくれます。モモちゃん(1歳・牝)です。
 モモちゃんは馬が大好きで、いつも11時頃に支所にやってきて、ずっと馬を見ています。中でも一番のお気に入りは、「常磐のみのむし」ことブリッソモ君(湯治場日誌2005.1.21号参照)で、ブリが馬場で調教をしている間、モモちゃんはずっとブリの応援をしてくれます。ブリにも、そんなモモちゃんの気持ちがわかるのか、モモちゃんの前では決して暴れたり噛みついたりしません。もちろん、みのむしにもなりません。でも、ちょっとだけよだれや鼻水をつけてしまいます。モモちゃん、ごめんなさい(by ブリ)。 モモちゃんとブリを見ていると、なんだかこちらが癒される気がします。

 常磐は、先週末またも雪に見舞われました。今シーズン一番の雪で、5cmほど積もったでしょうか。朝からきゅう舎総出で雪かきをして、翌日には無事調教することができました。例年、雪が降ることさえ少ない常磐ですが、今年はやけに多いようです。芦毛のG1馬もいないのに(湯治場日誌2004.1.7号参照)。ロマンチックな雪は大歓迎ですが、療養馬たちの運動に影響が出てしまうのは困りものです。
 その芦毛のG1馬ヒシミラクルですが、先日の京都記念(G2)でいいところを見せてくれました。60kgを背負っての重馬場。第4コーナー最後方から突っ込んできたミラクルは、復帰後初めて馬券にからむ3着と健闘しました。
 春の大一番に向けて、やっと走る気が出てきたようです。

「ブリちゃん、がんばれ〜」

モモちゃんとブリ。癒されます。
 

雪の馬場。
こんなに積もっちゃいました。

みんなで雪かきです。
 

 

2005.3.8

 
 やりました、メガ。
 3/6の中京11R、中京記念(G 3)。好位につけたメガスターダム号は、最後の直線を内から伸びて、自身3年2ヶ月ぶりの重賞制覇を果たしました。同世代で唯一頭、クラシックを完走した実績馬の完全復活です。おめでとう!2着は、サンライズペガサス。常磐卒業馬のワンツーとなりました。これで、京都記念3着のヒシミラクルを含めて、天皇賞(春)が楽しみになりました。卒業馬たちに負けないよう、療養馬たちもがんばれ。

 さて、モモちゃんです。
 あいかわらず、ブリとは大の仲良しで、鼻の穴に指を突っ込んでもブリは怒りません。モモちゃんは、夢の中でもブリと遊んでいるらしく、よく寝言で「ブリぃ、ブリぃ」と言っているそうです。そんなモモちゃんですが、お母さんの出産でしばらく里帰りだそうです。支所のモモファンのひとりは、「モモちゃんは残って、おじさんの家に泊まろうよ」と、真顔で言っていました。今度支所に遊びに来てくれるのは、いつになるでしょうか。お姉さんになったモモちゃんに会えるのが楽しみです。

ブリの「甘噛み」です。好きな人
には本気で噛まないものです。
 

「鼻の穴攻撃」はやめましょう。
 

 

2005.3.29

 
 ちょっと前まで雪の心配をしていたのに、いつの間にかずいぶん暖かくなってきました。
今年の桜は全国的に例年より少し遅れているようですが、それでも南の方からは、ぼちぼち開花の便りが届いてきました。
 常磐支所の桜ですが、昨年は4/10前後が見頃でした。今年は、今のところ開花予測が4/9ということですから、ちょうど皐月賞のあたりが見頃になるのではないでしょうか。
 そういえば、ケツメイシの「さくら」、いい曲です。ヒュルリーラ♪

 さて、前回、中京記念でのメガの活躍をお知らせしたところですが、条件戦でも常磐卒業馬たちが、一足早い桜を咲かせています。
 ちょっと前になりますが、3/19の中京競馬第7R。ヤマノルドルフ号(牡・4歳・相沢きゅう舎)が、休養から復帰4戦目にして、一番人気に応え勝利しました。
 ルドルフは、昨年2月、未勝利を勝った競走で骨折し、常磐支所で半年余りの療養を行いました。1,000万クラスに上がっても、ますます活躍してくれることと思います。

 ルドルフの骨折箇所のレントゲン画像をご紹介しましょう。発症から若干時間が経過した像なので、ちょっとわかりづらいかもしれません。
 「第3足根骨板状骨折」という骨折で、飛節を構成する骨が、板を割ったように上から下まで折れてしまう、比較的重度の骨折です。
 馬の骨格については、総研HPにわかりやすい解説がありますので、こちらをご覧ください。

飛節を撮影した
レントゲン画像です。
 

骨折箇所の拡大像です。
骨折線がわかりますか?

 


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