2005.11.10

 
 先週日曜日の福島競馬メインレース、フルーツラインカップ。常磐支所卒業馬のヤマノルドルフ(牡・4歳・相沢きゅう舎:05/3/29号参照)が卒業後3勝目となる勝ち鞍をあげました。
 ゴール直前にルドルフの内にいた馬が控え、審議が長かったためちょっとドキドキしましたがハナ差の勝利でした。あの白くて大きな鼻が役に立ったようです。

 

判定写真です。鼻、デカっ!
 

温泉でのルドルフ。のんびりしてます。

 確定後、競馬場で相沢調教師とお話をしました。
私:「おめでとうございます。これで1,000万も卒業ですね。」
師:「いやぁ、もう一回1,000万使えるんですよ。」
私:「あら、そうですか・・・」
 ルドルフはこれで4勝目。今回が1,000万クラスは2つ目の勝ち鞍だったためこのような会話になったわけですが、競走条件や収得賞金って、わかってるようでわからないこともありますよね。
 ということで、今回は競走条件と収得賞金のお勉強をしてみましょう。「判定写真のゴールはどこ?」(05/2/17号参照)以来の真面目な企画です。

 みなさんご存知のように、中央競馬の競走は収得賞金によるクラスごとに行われています。まだ1度も出走したことのない馬たちによる新馬戦、出走はしたことがあるけどまだ収得賞金がない馬たちによる未勝利戦、500万円以下、1,000万円以下、1,600万円以下、オープンといった具合です。
 この取得賞金というのは大まかに分けると3通りあり、(1)1着本賞金、(2)重賞競走の2着本賞金、(3)中央競馬登録前に獲得した100万円以上の2着本賞金となっています。ですから、中央競馬登録馬が未勝利戦や条件戦で2着3着しても収得賞金は増えません。
 さらに、本賞金額面をすべて収得賞金とするわけではなく、算入する額の算定方法が決まってます。

 

(1)

(2)および(3)

一般競走
1,200万円以下は半額 480万円以上は半額
 
160万円以上
 
480万円未満は160万円

160万円未満は全額
1,000万円以上1,200万円未満は600万円
400万円以上1,000万円未満は400万円
400万円未満は全額

特別競走
1,500万円以下は半額
1,200万円以上1,500万円未満は600万円
400万円以上1,200万円未満は400万円
400万円未満は全額

地方・外国
の競走
1,200万円以下は半額
400万円以上1,200万円未満は400万円
10万円以上400万円未満は全額
10万円未満は10万円

(平成13年1月1日以降)


 おわかりいただけましたか?では、ここで問題です。
 ヤマノルドルフの全成績を表に示します。収得賞金と競走条件を計算してみてください。重賞2着などがない分わかりやすいと思います。答え合わせは次号で。

 

年月日

競走名

人気

着順/出走頭数

1着本賞金

1

03.12.14
2歳新馬

5

14/15

700万円

2

03.12.27
3歳未勝利

4

6/16

500万円

3

04.01.31
3歳未勝利

3

13/16

500万円

4

04.02.28
3歳未勝利

3

1/16

500万円

5

05.01.09
4歳以上500万以下

6

9/16

750万円

6

05.02.12
4歳以上500万以下

7

2/16

750万円

7

05.02.27
4歳以上500万以下

2

3/16

750万円

8

05.03.19
4歳以上500万以下

1

1/13

750万円

9

05.04.09
4歳以上1,000万以下

4

1/14

1,050万円

10

05.05.21
名古屋城ステークス

4

15/16

1,800万円

11

05.07.03
鶴ケ城特別

3

9/15

1,450万円

12

05.07.24
七里浜特別

5

3/12

1,450万円

13

05.08.21
白鳥大橋特別

3

4/12

1,450万円

14

05.09.17
葛飾特別

2

2/16

1,450万円

15

05.10.09
西湖特別

3

4/16

1,450万円

16

05.10.22
天王山特別

3

7/13

1,450万円

17

05.11.06
フルーツラインカップ

4

1/16

1,450万円

 

2005.11.28

 
 さっそくですが、前回の答え合わせです。

 ルドルフは、前回お話しした(2)重賞2着、(3)中央競馬登録前の本賞金がありませんので、(1)1着本賞金だけ算入すればいいはずですね。
 では、ルドルフのこれまでの収得賞金をみてみましょう。

 

競走名

着順

1着本賞金

算入額

総収得賞金

1
2歳新馬

14/15

700万円

0 

0

2
3歳未勝利

6/16

500万円

0 

3
3歳未勝利

13/16

500万円

0 

4
3歳未勝利

1/16

500万円

400万円

400万円

5
4歳以上500万以下

9/16

750万円

0 

6
4歳以上500万以下

2/16

750万円

0 

7
4歳以上500万以下

3/16

750万円

0 

8
4歳以上500万以下

1/13

750万円

400万円

800万円

9
4歳以上1,000万以下

1/14

1,050万円

600万円

1,400万円

10
名古屋城ステークス

15/16

1,800万円

0 

11
鶴ケ城特別

9/15

1,450万円

0 

12
七里浜特別

3/12

1,450万円

0 

13
白鳥大橋特別

4/12

1,450万円

0 

14
葛飾特別

2/16

1,450万円

0 

15
西湖特別

4/16

1,450万円

0 

16
天王山特別

7/13

1,450万円

0 

17
フルーツラインカップ

1/16

1,450万円

600万円

2,000万円

 収得賞金0円からスタートした3歳のルドルフは、4戦目の未勝利戦を勝ち上がりました。この未勝利戦の本賞金は500万円ですが、「一般競走の400万〜1,000万円の算入額は400万円」ですから、算入額は400万円となります。このレースで骨折したルドルフは、常磐支所での休養・リハビリの間に4歳となり、復帰後は4歳以上500万円以下クラスに出走することとなります。
 復帰4走目、4歳以上500万円以下を勝ちます。この競走の本賞金は750万円ですが、先ほどと同じ理由で算入額は400万円。前の400万円と合わせて800万円が収得賞金となりますので、次は4歳以上1,000万円以下クラスに出走することになりますね。
 ルドルフはこの昇級初戦を4番人気で勝利します。連勝です。この競走の本賞金は1,050万円ですが「一般競走の1,000万〜1,200万円の算入額は600万円」ですから、算入額は600万円。収得賞金は1,400万円となるわけです。収得賞金1,400万では1,000万円以下クラスには出走できませんので、次は4歳以上1,600万円以下クラスに出走することになります。
 準オープンでは苦しい戦いを強いられ、昇級初戦は15着でしたが、ここで夏競馬へ突入となります。
 中央競馬では夏競馬までは3歳と4歳以上は一緒に走ることはありませんが、夏競馬を境に3歳以上の馬たちが一緒の競走で走ることになります。すると、競走条件が「3歳500万円以下、4歳以上1,000万円以下」のようになります。今まで下のクラスで走っていた3歳馬たちと一緒に走ることができるわけです。「夏競馬は降級馬を狙え!」などと競馬雑誌に書かれていますが、その「降級」というやつです。
 そして今回、「3歳1,000万円以下、4歳以上2,000万円以下」の特別競走「フルーツラインカップ」に出走したルドルフは、見事1番人気に応えて勝利しました。フルーツラインカップの本賞金は1,450万円ですが、「特別競走の1,200万〜1,500万円の算入額は600万円」で、算入額は600万円。これで収得賞金は2,000万円となります。
 というわけで、答えは2,000万円。次走も今回と同条件の「3歳1,000万円以下、4歳以上2,000万円以下」に出走できる、というわけです。

 ふーっ。ちょっと頭使いましたね。お風呂でも入ってボーっとしましょう。

来年からは、勝った馬が速やかにクラス変更(昇級)できるように、との理由で収得賞金の取扱いなどが若干変更になります。
競馬番組やそれに付随する諸条件は毎年改正が行われています。
 




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