サラブレッドの優れた競走能力を開花させるためには、幼駒期、育成期、競走期 に応じて、どのような   飼養管理を行い、またどのようにトレーニングすべきなのかを、呼吸循環機能を中心として運動生理学、   バイオメカニクス、栄養学などの学問領域から研究しています。    客観的なデータ収集のため、運動負荷試験にはトレッドミルを常用しており、心拍数・血中乳酸・最大   酸素摂取量などの指標を用いてサラブレッドの呼吸循環機能を調べています。    また、バイオメカニクス研究では、従来のフォースプレート・加速度計・高速度カメラ・筋電計等に加   えて、蹄装着型荷重圧加速度測定装置を独自に開発し、超音波診断装置等も使用して、種々の運動での動   作解析や筋腱の機能等について総合的に研究を行っています。    現在、研究室にとっての最重要課題は、運動負荷試験による体力測定法、体力評価指標の開発であり、   またこの分野の新たな基礎研究課題にも着手することであります。
  室長:間 弘子  研究役:高橋敏之、松井 朗、大村 一  主査:向井和隆
  (特命研究)   ・ トレーニング形式の違いが競走馬の呼吸循環機能におよぼす影響 −反復運動と下り坂運動−   (一般研究)   ・ サラブレッドの最大酸素摂取量増加メカニズムにおけるミトコンドリア増殖因子の役割   ・ 飼料の種類が競走馬のエネルギー代謝に与える影響 −ビートパルプ+植物油の効果−   ・ 深屈筋および浅屈筋の疲労度の相違が屈腱炎の発症に及ぼす影響   (委託研究)   ・ サラブレッドの乳酸代謝および乳酸輸送担体に関する研究(2) (東京大学)   ・ サラブレッドの運動と摂食亢進・抑制ホルモン分泌に関する研究 (広島大学)   ・ 運動と栄養が骨格筋のタンパク質合成機能に及ぼす影響(宇都宮大学)
高速ビデオカメラ用いた動作解析
 1秒間に250コマ以上の画像を撮影できるカメラを使用して、
 馬の動作がトレーニングによってどのように変化するかを調べます。
大型ランニングマシン(トレッドミル)
       を用いた運動負荷試験
 太いパイプに接続した呼吸マスクを
 着けてトレッドミル上を走行させ、
 酸素摂取量を測定します。
 
ヒトと競走馬の酸素摂取量の比較
 競走馬は、ヒトの競技選手の2倍以上の
 酸素利用能力があります。
蹄装着型荷重圧加速度測定装置
 荷重加速度センサーを組み込んだ
 本装置を馬の蹄の裏底に取り付けて
 種々の馬場を走行させ、蹄に加わる力の
 変化を調べます。
蹄にかかる荷重の変化
 秒速9m(時速32.4km)の速度で
 トレッドミル上を走行した時の前肢の蹄
 の各部位にかかる荷重を示したものです。
トレッドミルを用いた筋電図測定
 運動中の筋肉内に発生する活動電流を
 筋電計で測定し、筋肉の動きを調べます。
馬の筋肉の組織化学的染色像
 馬の筋肉には、ヒトの筋肉と同様に速筋
 と遅筋があり、馬の速筋線維の占める割
 合はヒトの短距離選手よりさらに多い傾
 向にあります。
   ※各画像をクリックすると拡大画像が表示されます。




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