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2011年2月21日付の総研HPニュース記事(トピックス)に米国ケンタッキー州の繁殖牝馬でノカルディア型胎盤炎による流産が増加しているという記事を掲載しましたが、2月25日付のTheHorse.com
newsに続報が掲載されていましたので、以下に最新の情報も含めて紹介します。
ケンタッキー大学グリュック馬研究センターの獣医診断研究所(VDL)は、先の報告で同州の繁殖牝馬におけるノカルディア型胎盤炎による流産の症例数は例年よりも増加傾向にあり、2011年1月24日までに34例が診断されたと報告した。今般2月25日付のTheHorse.com
newsの続報では、ケンタッキー州でノカルディア型胎盤炎による流産と診断された症例数は2月24日までに126例となり、さらに増加していることが報告された。その後3月11日付のInternational
Collating Centerの中間報告では、2011年2月までの2ヶ月間にVDLで診断されたノカルディア型胎盤炎による流産の症例数は既に約170例に到達し、過去最も多い症例数を記録していることが明らかにされた。因みに過去に最もノカルディア型胎盤炎による流産の症例数が多かったのは1999年の144例で、1998年の93例、2003年の87例、2008年の50例がそれに次いで多い症例数となっている。
ノカルディア型胎盤炎は放線菌の仲間のCrossiella equiなどのクロッシエラ属やアミコラトプシス属の細菌によって起こされ、流産、死産、または分娩後の新生子ウマの易感染性の原因となる。このタイプの胎盤炎は1986年にケンタッキー州中部で最初に診断され、その後米国や外国の他の地域でも報告されている。ノカルディア型胎盤炎の症例数は年や環境因子によって変動すると考えられているが、どのような環境因子によって影響を受けるのか、あるいはどのような牝馬が感染するのかなどについてはまだ明確にわかっていない。ノカルディア型胎盤炎は一般的には牧場で散発的に発生し、感染牝馬が馬群の他の牝馬にリスクを与えるという証拠は得られていない。ノカルディア型胎盤炎に罹患し治癒した牝馬は正常に子供を出産することができ、その後の妊娠において再発リスクが増大することはない。今年ノカルディア型胎盤炎による流産の症例数は増加しているが、ケンタッキー州の牝馬群全体でみればその症例数は非常に低く、報告されている流産の症例数の1%以下である。過去の調査結果に基づけば、ノカルディア型胎盤炎による流産の症例数は今後数年以内に平均的な数値に戻ると専門家は予測している。なお、VDLでは臨床獣医師との共同研究で感染症による流産等の流行や原因追究のための疫学調査を実施しており、流産胎児や胎盤、易感染性新生子ウマについてはできる限り全ての検体を研究所へ提出するように奨励している。このため、ケンタッキー州サラブレッド所有者および生産者、ならびにケンタッキー大学農学部獣医学科等の資金援助を受け、ノカルディア型胎盤炎と推定される症例からの胎盤に限定して検査費用を一時的に無料にしている。
参考情報
1. International Collating Center, Interim Report-March 2011
#4, 2011. 3. 11.
2. Horsetalk-International horse news, 2011. 2. 28.
3. TheHorse.com news, Article # 17704, 2011. 2. 1.
(出典:TheHorse.com news,
Article # 17849, 2011. 2. 25, 鎌田正信, 2011. 3. 22)
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