Volume 8 Number 2
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解説
1999年の8月から9月にかけて、アメリカ北東部のヒト、ウマ、鳥類および蚊に西ナイルウイルスの感染症が確認された。このことにより、媒介昆虫により伝播されるアルボウイルス疾病のヒトおよび動物に与える脅威が改めて認識させられた。 西ナイルウイルスは、1937年にウガンダで初めて確認され、その後はアフリカ全土、中東、西アジアおよびヨーロッパの地中海地域において、ヒトに疾病をもたらすウイルスとして認識されていた。最近では、ルーマニアとモロッコ(1996年)およびロシア(1999年)でヒトから、モロッコ(1996年)およびイタリア(1998年)でウマから、このウイルスが発見されている。 分類学上、西ナイルウイルスは日本脳炎ウイルスの亜型に属するフラビウイルスであり、血清学的に関連性があるセントルイスウイルスも亜型に含まれている。このため、ニューヨーク州では血清交差反応による初期診断に混乱が生じた。 歴史的にヒトの西ナイルウイルス感染症は、無症状あるいは微熱性の疾病と考えられていた。この疾病は蚊がウイルス血症のトリを吸血して感染することから、国内および国際的な伝播の主な原因は渡鳥と考えられている。 この疾病に感染したウマが臨床症状を示すことは稀であるが、エジプト、フランス、モロッコおよびイタリアで発生したウマの西ナイルウイルス感染症においては、麻痺、横臥および死亡などの臨床症状が報告されている。このウイルスが感染したウマからヒトあるいは他のウマに直接伝染する可能性は、確認されていない。また、ウマはウイルス血症の程度が低いため、蚊を媒介しての感染はないとされている。 この疾病の最近の流行においては、通常と異なりトリの死亡率が高い。それは先天的に感染している鳥群に発生しているか、毒性の強いウイルス菌株が出現しているかのいずれかであると考えられている。このウイルスがどのような過程によって北米に導入されたかは明らかにされていないが、感染源は渡鳥および合法または違法に輸入された鳥類であると考えられている。 この疾病が海外から侵入していたにもかかわらず、その診断は迅速に行なわれた。従って、当初に誤診があったものの、医療関係者は賞賛されるべきであろう。早期診断の成功は、医療と公衆衛生に携わる人々、獣医機関、野生動物機関、さらには地域、州および連邦政府の人々の協力に負った。これらの人々が、トリの死亡とヒトの疾病の関連性を指摘したのである。 疾病に対する活動が進んだ理由は、ProMED(疾病の発生を監視するプログラム:www.promedmail.org)を使用したインターネットによる幅広い討論や、地球規模で発生する疾病を監視するEメールによる報告が存在したためである。1997年にマレーシアおよびシンガポールにおいてヒトとブタの感染症が大発生した際にも(当時はニパウイルスと認識されていなかった)、インターネットが大いに活用された。 しかし、システムの混乱は必然的に生じるものであり、カラス(crow)の事例をウシ(cow)とする誤報や、ときには科学的な根拠に乏しい報告の迅速かつ広範囲の報道が、事実として受止められたこともあった。 寒期に入り、北東部では初霜が降りた。それに伴って蚊が媒介する伝染経路は消失すると考えられるが、2000年の再発生を防止するためには、さらに継続的な調査が不可欠であろう。
問い合わせ先:
デイビッド・G・パウウェル医師、電話(606)257-2756、dgpowe2@pop.uky.edu、マックスウェル・H・グルック馬研究センター。
Dr. David G. Powell, (606) 257-2756, dgpowe2@pop.uky.edu Maxwell H. Gluck Equine Research Center
(in this issue)
1999年第3四半期
ニューマーケットの国際照合センターは、以下の報告を提供した。 馬伝染性子宮炎(CEM)は、ノルウェーとオランダで発生が報告された。馬属の死亡原因となった東部馬脳炎(EEE)はアメリカの多くの州で報告されており、アラバマ、フロリダ、ルイジアナ、ミシガン、ミシシッピー、テキサスおよび直近では10月にジョージア州で発生がみられた。馬媾疹(馬ヘルペスウイルス3型)が、イギリスで交配された2頭の非サラブレッド種牝馬で確認された。また、馬ヘルペスウイルスによる呼吸器系疾患が、フランスのサラブレッド種および非サラブレッド種で発生した。さらに、イギリスの2施設の非サラブレッド種、アメリカ、ケンタッキー州のサラブレッド種当歳馬に発生したことが報告されている。 6月にオーストラリアからニュージーランドに輸出されたサラブレッド種牝馬に、馬伝染性貧血(EIA)の発生が報告された。これを受けニューサウスウェールズ州では、主に複数の施設間を移動する種牡馬が飼養されている牧場を対象とし、のべ5,600回のCogginsテストが実施されたが、結果はすべて陰性であった。また、フランスの数種のウマではインフルエンザが広く流行した。 馬ピロプラズマ病の臨床症状およびそれに近い臨床例の発生が、スイスから報告された。また、腺疫の発生がオーストラリアのクイーンズランド州、オランダ、スイス、イギリスで確認されており、南アフリカでは腺疫による死亡馬に出血性紫斑病がみられた。
ウマはどの程度の重量を背負うべきかあるいは背負うことができるかは、しばしば話題にされる疑問である。負担重量の増加が、ウマの運動能力や運動可能時間に大きな影響を及ぼすことは明らかであり、この事実はサラブレッド種競走馬にハンデキャップをつける際、負担重量の増加との形で、従来より認識されている。 しかし、この疑問を明らかにすることは困難である。最も重要なことは、ウマの負担重量の上限を定義した後に、その重量をどのような方法でウマが負担できるのかを判断することである。負担重量の上限を定義する際には、馬格、重量を負担する条件や状況、年齢、運動のスピードおよび時間を考慮する必要がある。 ウマが旅や戦争において重要な役割を担っていた時代、負担重量の問題に大きな関心が寄せられていた。今日では耐久速歩競走を行なうウマ、あるいは警察業務に使用されるウマに対し、この関心が寄せられている。しかし、現代の書籍で負担重量の問題が取り上げられることは殆どなく、一般的に「ウマは体重の20%の重量を負担できる」との記載がみられるのみである。 獣医師であったフレデリック・スミス少佐(後に爵位を受け、少将となる)は、『比較病理学・治療学ジャーナル』(1989年、第6巻第4号)および『家畜生理学マニュアル』(第5版、エーガー社、シカゴ、1921年)の中で、この問題を取り上げている。1989年版において彼は、体重が840から1,333ポンドまでのウマ136頭を用い、その重量負担能力を推定した。負担重量の推定は、軽騎兵隊と重騎兵隊の2群のウマに対し、2人の「専門家」が3年間で行なった。 重量負担能力は、狩猟用馬のような激しい運動を負荷されることを想定して決定された。運動時間に関する説明はなされていないが、通常の狐狩りに要する運動時間が採用されたものと思われる。 推定された負担重量と馬体重との相互関係は、図1の回帰直線を示した。スミスは一部の個体値と一部の平均値しか提示していないため、完全な統計的調査は不可能であった。しかし、この成績はウマの重量負担能力と馬体重は極めて高い相関関係をもつことを示している。 スミスは、負担重量の推定は馬体重と重量負担能力のみによる単純なものではないと考えてはいたが、その詳細や裏付けとなる成績は提供していない。専門家は重量負担能力の推定において、馬体重を主観的(視認のみ)に見積もっていたものと思われる。 1898年にスミスは、「ウマの重量負担能力を確定するためには、馬体重を5.757で商すること、および中程度の運動の場合は、さらに281ポンドを追加すること」と結論付けている。 しかし、1921年になるとスミスは、「一般的に馬体重の15−20%」という以前の推定方法の提案に確信が持てなくなったようである。この原因は、ポニーやロバがしばしば発揮する高い重量負担能力によるとも推察される。 スミスの調査には重大な欠点や、現代科学からすれば主観的部分が多く存在する。しかし、パイオニア的な調査であり、現代科学による新しい調査の実施において、ガイドあるいは刺激剤としての役割を果たす可能性がある。
図1:馬体重(WT)対重量負担能力の推定値(WP)。縦軸:推定の重量負担能力、横軸:馬体重(単位:ポンド)。
J.R.ルーニー医師、jarooney@goeaston.net.
Dr. J.R. Rooney, jarooney@goeaston.net.
招かれざる訪問者
1999年8月23日、ニューヨーク市クイーンズ独立区にある病院の医師が、脳炎症状がみられた2人の患者について地域の保健機関に報告した。その後の調査により、クイーンズ区の北部では8件の類似例が発生していることが判明した。それぞれの患者から血清サンプルが採取され、コロラド州フォートコリンズの疾病管理予防センター(CDC)で検査が行なわれた。その結果、9月3日にセントルイス脳炎ウイルスが発見されたのである。この疾病はアルボウイルス(媒介動物が伝染する)による脳炎であり、クイーンズとサウスブロンクスの独立区では、直ちに蚊の成虫および幼虫用殺虫剤の空中・地上散布が実施された。また、ニューヨーク州では予防措置の情報および助言を提供することを目的とし、緊急電話のホットラインが設置され、各種メディアや新聞による幅広い報道がなされた。 9月7日から9日にかけて、ブロンクス動物園の獣医師が数羽の外国産鳥の死亡を発見した。時を同じくして、ニューヨーク市のカラスが多数死亡していることが報告された。 9月10日に組織のサンプルが、アイオワ州エームズの米農務省獣医学サービス研究所に送付された。9月14日にアメリカに生息する鳥類には存在しないウイルスが分離され、このウイルスの同定および特徴の確認のため、フォートコリンズのCDCにサンプルが送付された。 9月23日の検査結果から、分離されたトリのウイルスはこれまでアメリカでの存在が報告されていない、西ナイルウイルスに極めて類似していることが判明した。一方、アーヴィンにあるカリフォルニア大学の科学者たちも、ニューヨーク市で最近死亡した3人の患者の脳から採取された組織サンプルの検査により、同様の結果を得ていた。 9月末までにニューヨーク市では25人、隣接するウェストチェスターとナッソー郡では12人の脳炎患者の発生が報告され、そのうち4人の高齢患者が死亡した。 9月から10月にかけて、ニューヨーク市と隣接する州の連邦政府/州の機関は、蚊とトリに対する大規模な監視体制を敷いた。その結果、ニューヨーク州の数個所の郡とニュージャージー州の1ヵ所の郡のアカイエカとキンイロヤブカから、西ナイルウイルスが分離されたのである。 さらに、ニューヨーク市/州の5つの独立区と6つの郡、コネチカット州の1つの郡、ニュージャージー州の12の郡およびメリーランド州のバルチモア港で死亡したトリの組織が検査され、陽性の結果が得られた。検査されたトリの殆どはアメリカのカラスであったが、腐食物や動物を餌にする様々な鳥類の検査も行なわれた。 分離ウイルスが西ナイルウイルスであることを確認したのは、CDCとメリーランド州フォート・デトリックの米陸軍感染症医療研究所である。検査は、ヒト、鳥類および蚊から分離されたウイルスを用いた高分子分析法で行なわれた。 8月26日から10月4日にかけて、ロングアイランドのリバーヘッド地域(ニューヨーク市から東方60から70マイルの距離)の約20頭のウマが、運動不能、抑鬱および横臥などの症状を示し、そのうち半数が死亡あるいは安楽死させられる事例が発生した。米農務省の緊急対応チームによる集中的な調査により、疾病は半径5マイルの円内の13施設において、4歳から31歳まで(大半は21歳以上)の10品種のウマに発生していることがわかった。当初、これらのウマは馬原虫性脊髄脳炎(EPM)と診断されていた。また、ナッソー郡のベルモント・パーク競馬場でも、2頭のウマがこの疾病に罹患していることが確認された。 10月19日、エームズ研究所とCDCの協力によるウイルス分離とウマのサンプルの血清学的検査から、この疾病(および死亡)の原因は西ナイルウイルスであることが確認された、とニューヨーク州の保健機関職員は報告した。 11月2日、ニューヨーク州で報告された患者数は合計60人に達し、うち7人の死亡が確認された。発生の最終報告は9月22日であり、ヒトの事例は8月、ウマは9月の中旬が発生ピークを示した。11月2日現在、12頭のウマが血清学的に陽性であること、またニューヨーク州の103羽のトリが西ナイルウイルスに感染していることが確認されている。図2は、報告例の内訳を示している。 主に渡鳥によって伝播されると考えられるこのウイルス感染を監視するため、南部のフロリダ州に至るまでの大西洋沿岸の鳥類および蚊の監視を含む、集中的な調査が継続されている。 米農務省は、動物および鳥類のウイルス感染を確認する血清学的検査方法を開発中である。また、ウマ、ニワトリおよびシチメンチョウ間の感染を調査することにより、このウイルスの病原性に関する理解を深めるとともに、動物種間における感染がこの疾病の流行に役割を果たしているかに関する調査も行なわれている。 アメリカ国内では、ウマの移動に対する規制は行なわれていない。しかし、アルゼンチン、ブラジル、香港、インド、メキシコ、サウジアラビア、欧州連合およびアラブ首長国連邦などの諸国は、北米からのウマの輸入を一時的に規制する措置を取った。 規制内容は輸入国によって様々であるが、これに関する最新情報は農務省、動植物検疫所(APHIS)、輸出入ナショナル・センターおよびメリーランド州リバーデールから入手できる。
図2:西ナイルウイルス感染症で陽性例の分布。左上から:サラトガ、ニューヨーク州、ニュージャージー州。右上から:コネチカット州、ロングアイランド。左下:ニュージャージー州南部のトリ8例、メリーランド州バルチモアのトリ1例。右下:ウマ12例、ヒト60例、蚊の発生18ヶ所、トリ103例。(99年11月1日現在、ニューヨーク州衛生局提供)。
デイビッド・G・パウウェル医師、電話(606)257-2756、dgpowe2@pop.uky.edu 、あるいはピーター・J・ティモニー医師、電話(606)257-4757、ptimoney@ca.uky.edu 、マックスウェル・H・グラック馬研究センター。
Dr. David G. Powell, (606) 257-2756, dgpowe2@pop.uky.edu and Dr. Peter J. Timoney, (606) 257-4757, ptimoney@ca.uky.edu Maxwell H. Gluck Equine Research Center
高齢馬の疾病の状況
この報告は、検死のためにケンタッキー大学家畜疾病診断センターに持ち込まれた16歳以上のウマの疾病診断を説明している。 1994年1月から1999年7月にかけて、16歳以上の817頭の検死が行なわれた。16〜20歳は全体の54パーセント、21〜25歳は33パーセント、26〜30歳は9パーセント、31歳以上は4パーセントであった。ウマ科動物の最高齢は46歳のポニーであり、ウマの最高齢は43歳の雑種であった。31歳以上のグループの3分の1(27頭の中の9頭)はポニーであったが、16−20歳のグループにポニーは3パーセントしか含まれていなかった。このことは、ポニーの寿命はその他の種と比較して長いことを示唆している。 種々の疾病がみられたが、胃腸、筋骨格、生殖器官および種々の腫瘍(新生組織形成)が多く診断された(図3を参照)。その他では、神経系疾患、肝臓、心臓および肺の疾患も少数みられた(これらの疾病は、全体の約3から8パーセントを占めていた)。 消化器系疾患は主に転位、捻転あるいは部分的な嵌頓であり、胃あるいは腸の破裂を伴う例が多くみられた。高齢馬にはコードのような茎をもつ腹部脂肪腫が多く発生しており、いくつかのケースでは腸を脂肪腫が取り囲み、嵌頓している場合もあった。 生殖器疾患で圧倒的に多かったのは、子宮動脈の破裂による致命的な出血であった。また、少数であるものの、子宮の穿孔や破裂も診断された。子宮動脈の破裂は、高齢牝馬の分娩時に最も多く発生する。この疾患は、生殖能力が存在している年齢に多くみられたが、生殖期間が過ぎた高齢グループでは次第に減少した。 筋骨格疾患では様々な疾病がみられたが、多かった順に骨折、蹄葉炎、関節炎、その他の損傷が挙げられ、これらは全体の大半を占めていた。筋骨格に影響を与える障害の発生率は、いずれの年齢のグループでもほぼ一定であった。 腫瘍は加齢性に発生率が上昇し、高齢馬では高い比率を示した。腫瘍の種類は多い順に下垂体腺腫、黒色腫、重層扁平上皮癌およびリンパ腫であった。 一般的に、感染症はウマの罹患および死亡の主な原因となっている。しかし、高齢馬の感染症の発生率は、身体の形態や構造に関する疾病、外傷性疾患および腫瘍などに比較して、低値を示した。診断疾患の約10から15パーセントは感染症であり、その大部分は肺炎と腸炎であった。 この報告に基づき、高齢馬の馬主に対するいくつかの基本的な提言を以下に示す。まず、胃腸障害の発生例が多いため、良質かつ充分な粗飼料と十分な水を与え、適切な運動を実施すること。次に、理想的な状態に胃腸機能を維持するため、寄生虫の定期的な駆除と歯の手入れの実施が不可欠であること。また、周囲の危険な場所の存在に注意するとともに、適量の牧草を蓄えておくこと。そして、高齢の仔付牝馬、特に難産であった場合は注意深く観察し、異常な疼痛やショック症状が観察された場合には、直ちに獣医師に連絡する必要があることである。
図3:高齢馬に多い病気のカテゴリー。上から:消化器疾患、筋骨格の疾患、生殖器疾患、腫瘍、その他。ウマの年齢層:16―20歳、21―25歳、26―30歳、31歳以上。
ニール・ウイリアムズ医師、電話(606)253-0571、nmwillia@ca.uky.edu、家畜疾病診断センター、レキシントン、ケンタッキー州。
Dr. Neil Williams, (606) 253-0571, nmwillia@ca.uky.edu Livestock Disease Diagnostic Center.
昨年の干ばつは今年の牧草に影響を与えるか
1999年の猛暑と少雨は、ケンタッキー州のすべての人々の記憶に残っているであろう。昨年の夏から秋の干ばつとその影響は重大なものであったが、干ばつがきたるべき放牧シーズンにどのような影響を与えるかを、馬主たちは考慮するべきである。 秋期の湿気による牧草の回復を願っている馬主たちは、1月初旬にその年の牧草がどのような状態となり、どのような飼料を利用できるかを把握する必要がある。 多くの馬主たちは、牧草が思ったほど悪い状態ではなかったことに気が付くであろう。しかし、牧草地によっては干ばつにより牧草の茎が細くなる場所、干ばつや過剰放牧によって草が枯れ、再び種を蒔く必要のある場所が存在する。 草茎の細くなった場所は肥料により改善できることから、秋に施肥しなかった牧草地には、3月下旬に窒素肥料を投与することが望ましい。馬主と管理者は、郡の農務担当職員(連邦政府/州の常勤職員)に連絡し、肥料の散布量に関する助言を受けるとともに、土壌検査の成績から放牧地に必要な肥料を確認すべきである。 放牧地の広範囲の草が、干ばつや過剰放牧により枯れている場合は、再度種蒔きにより、新しい草を育てる必要がある。新しい草あるいはマメ科の植物を育成する際は、枯れている場所に直接種を蒔く。この作業は3月下旬から4月上旬にかけて実施し、芝生用の種蒔機を使用する。 昨年の夏はケンタッキー州全体が厳しい干ばつに見舞われたため、無耕墾用の種蒔機の需要が多く、予約は難しいかもしれない。 再生中の牧草をもつ放牧地は、使用までにしばらく時間が必要である。再度種を蒔いた牧草地は、60日から90日の経過後に短時間放牧に使用できる。肥料を与えるのみでよい場合は、およそ1ヶ月後より放牧できる。いずれにしても、放牧地が利用可能になるまでの期間は、春の成長期の状況、特に雨に影響されることになる。 牧草の成長を待っている間は、代替の場所で放牧する必要がある。放牧の中断ができなければ、すべての準備作業が水の泡になってしまう。 放牧地に最も適した牧草や肥料の使用量に関しては、郡の農務担当職員からのアドバイスが重要となる。各地域の状況は、牧草を再生できるか否かに大きな影響を及ぼす。 1999年の干ばつは、およそ100年に1度の厳しいものであった。しかし、良好な管理が実施された場合、少量の雨量でも、2000年のウマたちは放牧地を利用できるようになるであろう。
R.J.コールマン博士、電話(606)257-9451、rcoleman@ca.uky.edu、ケンタッキー大学動物科学部。
R. J. Coleman Ph.D, (606) 257-9451, rcoleman@ca.uky.edu Department of Animal Science, University of Kentucky
ハ(in this issue)
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University of Kentucky College of Agriculture Department of Veterinary Science
Editors: Roberta Dwyer David Powell Neil Williams
Staff: Libby Noble Diane Furry Linda Millercox
Correspondence should be addressed to the editors, Department of Veterinary Science Gluck Equine Research Center University of Kentucky Lexington, KY 40546-0099 Telephone (606) 257-4757 FAX (606) 257-8542 dfurry1@pop.uky.edu
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