2004年5月28日

軽防協ニュース速報 号外

2004年5月28日
軽種馬防疫協議会 事務局
(JRA馬事部防疫課)


  アメリカ合衆国における水胞性口炎の発生について


アメリカ合衆国テキサス州において、水胞性口炎の発生が確認されました。以下、5月20日付け米農務省(USDA)の公式発表です。

 国立獣医学研究所(NVSL)は、2004年5月18日にテキサス州のある施設で馬に水胞性口炎(VS)が発生したことを確認した。
 水胞性口炎はウイルス性疾患であり、主に馬、牛、豚が罹患する。水胞性口炎ウイルス(VSV)は、幅広い動物種に感染する。VSVは時々、ヤギやヒツジに感染することもある。感染した家畜は、口や歯肉、舌、口唇、鼻孔、蹄、乳頭に水胞様の病変を起こす。この水胞は大きくなり破れ、露出した粘膜下組織の疼痛のため感染動物は一般的に摂食、飲水の拒否と、跛行の兆候を示す。続いて著しい削痩が見られ、乳牛は泌乳量の減少が起こる。感染した乳牛は、見た目は正常であるが、その摂食量は半減する。
 2004年5月10日にニューメキシコ州の南州境であるテキサス州、Balmorheaのある施設で発生した3頭の馬の舌病変の報告を受けて、海外伝染病研究所が調査を始めた。感染施設には、感染馬のほかに6頭の馬と8頭の去勢牛がいたが,臨床症状はなかった。これら9頭全ての馬から血清が採取され、検査のためにNVSLに送付された。
 一次検査では、9頭のうち3頭がcELISAによって水胞性口炎陽性であった。3頭のうち1頭はニュージャージー株に対するCF抗体価が1:40以上であった。
 陽性判定の出た3頭の2次検査用血清が、2004年5月18日にNVSLによって採取された。その血清の検査結果は、VSの定義に矛盾のないものであった。すなわち、一致した臨床症状とウイルスの分離、さらには少なくとも7日間隔をあけて採取したペア血清によるCF抗体価や中和抗体価の4倍以上の上昇が確認された。
 残り6頭の馬は、初期のCF抗体価が1:20〜1:40であった。感染した施設の去勢牛の予備的な試験結果は、cELISAによりニュージャージー株によるものではないことが分かった。去勢牛の追加試験については、NVSLによって行われている。
 感染施設は隔離されている。この施設は過去に感染に暴露されたことはないし、最近の新たな家畜導入歴もない。また、群から離れて他の施設へ移動し戻ってきた家畜もなく、フェンス越しにも近隣の他の家畜群と接触した可能性もない。
 テキサス州動物保健委員会(TAHC)は、地域監視評価活動の一環としてVSの広報と教育活動を開始した。獣医省とTAHCは状況の監視を続け、商取引の制限を最小限にするため事態の打開を図る活動を指導している。


・世界の馬伝染病発生情報