オーストラリア
ヴィクトリア州
腺疫
S.equi による腺疫が1歳のサラブレッド種群において散発的に発生を認めた。
炭疽菌
炭疽病に類似した臨床症状が認められたが、塗抹検査では確認されなかった。
サルモネラ感染症
発熱と下痢を認め、36時間以内に斃死した9頭のポニーからS.typhimuriumが分離された。
クイーンズランド州
腺疫
臨床症状を認めたウマに対する、細菌培養検査の結果、1/4のウマが陽性と診断された。その他にも、散発的に認められており、臨床症状を認めたウマの隔離が報告されている。
サルモネラ感染症
斃死した4ヶ月齢のサラブレッド種からS.typhimuriumが分離された。
馬伝染性貧血
風土病的な流行地においても、発生は報告されていない。
ハブロネマ感染症
ヴィクトリア州、クイーンズランド州の両州からハブロネマ寄生虫症の発生が報告されている。
カナダ
報告が未着であった。
デンマーク
報告事項なし。
フランス
馬インフルエンザ
以下の非サラブレッド種の症例が血清学的に診断された。
速歩馬:Loire-Atlantique(2厩舎)、Maine-et-Loireで発生を認めた。
乗用馬:Manche、Yvelines(4厩舎)、Yonneで発生を認めた。
その他の種:Manche、Val dユOiseで発生を認めた。
馬ヘルペスウイルス(流産型)
IF法(免疫蛍光抗体法)により陽性であった例について、細胞培養法とPCR法により確定診断が行われた。
サラブレッド種:Calvados(3厩舎)、Orne、Sartheで発生を認めた。
馬ヘルペスウイルス4型(呼吸器型)
サラブレッド種:Bouches-du-Rhone、Maine-et-Loire、Oise
非サラブレッド種:
速歩馬:Val de Marne
乗用馬:Eure-et-Loire、Maine-et-Loire、Haute-Savoie、Seine-et-Marne、Yvelines(4厩舎)、Yonne、Essonne(2厩舎)、Hauts
de Seine
その他の種:Maine-et-Loire、Moselle(2厩舎)、Yvelines
馬ウイルス性動脈炎(流産型)
2001年度に360検体の検査を行ったが、ウイルスは検出されなかった。
ドイツ
馬ヘルペスウイルス(流産型)
2002年1月8日に1頭の発生が報告された。診断は、ハノーバー大学において、PCR法とIF法(免疫蛍光抗体法)によって行われた。Resequin
NN Plusワクチン接種済みサラブレッド種牝馬における発生であった。
最初の発生は2002年1月20日に報告され、最後の発生は2002年1月27日に報告された。診断はミュンヘンの大学において、PCR法、IF法(免疫蛍光抗体法)、そしてウイルス分離法によって行われた。発生は1施設の3頭のサラブレッド種牝馬に限局していた。全ての発症馬に対して、適切なワクチン接種が行われていた。2001年12月10日には、同施設において、ワクチン接種済みサラブレッド種牝馬1頭の発生が報告されている。広範囲に及ぶ血清学的検査において、疑わしい症例は摘発されなかったが、発生を認めた。
香港
報告事項なし。
アイルランド共和国
報告が未着であった。
イタリア
馬インフルエンザ
ローマの競馬場において、速歩馬とサラブレッド種に馬インフルエンザの発生を認めた。現在までの発生状況は、広範囲に及んではいないようである。馬インフルエンザ2型(
H3N8 )に対する抗体が検出されている。
馬ヘルペスウイルス(流産型)
イタリア中央部の異なった繁殖牧場において、EHV-1型による流産の発生が報告されている。ワクチン接種を実施していなかった施設においては、ほとんどの繁殖牝馬が流産を発症した。
日本
2001年の追加報告
馬ヘルペスウイルス1型(流産型)
2001年12月24日にワクチン未接種のサラブレッド種牝馬に発生を認めた。
馬伝染性子宮炎
日本では1980年にCEMが大流行し、その後、発生頭数は減少したが、撲滅はされていない。そのため、1998年から4年計画で調査を開始し、その結果、2000年には陽性馬が1頭摘発されるのみとなった。そして、最終年である2001年には、PCR法を用いた大規模な一斉検査を実施し、12000頭の繁殖用馬を対象に検査を行った結果、11頭(種牡馬1頭、繁殖牝馬10頭)が陽性馬として摘発され、治療、淘汰が行われた。今年度以降も、清浄化を目的とした調査を継続する予定である。
2002年第1四半期の報告
馬ヘルペスウイルス1型(流産型)
最初の発生は2002年1月31日に報告され、最後の発生は2002年3月21日に報告された。6施設で7頭の繁殖牝馬に発生を認めた。これらのうち2頭は、ワクチン接種馬であった。
破傷風
1月23日に1頭(サラブレッド種、1歳)に発症を認めたが、治療により回復した。3月17日に1頭(重種、1歳)が発症・斃死した。
ニュージーランド
報告事項なし。
ノルウエー
報告が未着であった。
シンガポール
報告が未着であった。
スペイン
報告事項なし。
スウェーデン
馬ヘルペスウイルス1型(流産型)
流産と早期死産が、数例報告されている。全ての症例において、ウイルスが分離された。
馬ウイルス性動脈炎
6頭の種牡馬の精液からウイルス分離されたと報告されている。スウェーデンでは、交配前に全ての種牡馬に対して検査が行われている。繁殖牝馬の所有者は、交配後のウイルス分離に関する情報を把握している。
腺疫
スウェーデン全域に菌分離により診断された症例が報告されている。臨床症状は様々であった。
スイス
馬ヘルペスウイルス1型
臨床症状を認めた1症例の報告のみであった(中部地方)。
馬ウイルス性動脈炎
発生は報告されていない。本年度の繁殖期終了後に、サラブレッド種の種牡馬に対して、Artervacィによるワクチネーションプログラムを開始することが決定されている。
腺疫
Grisonsにおいて、2件の届出があった。
馬ピロプラズマ病
西部と中央部地区において、血清学的検査による陽性例(4症例はB. equi、2症例はB. caballi、1症例はB.
caballi/equi)が確認された。
クロストリジウム感染症
2001年の第4四半期と2002年の第1四半期にボツリヌス菌による感染症の報告が数件あった。少なくともGE、VD、BE、AG、LU、SHの6つの州において、発生が報告されている。少なくとも23頭に発症を認め、13頭が安楽死処分となった。感染馬に対しては、共通してサイレージやヘイレージが給餌されていた。近年、馬のボツリヌス菌による感染症は、散発的に発生を認めており、一般的には、腐敗死体と関連があると報告されている。今回の感染馬の増加の原因は、スイスにおいて、一般的に給餌されるようになったサイレージによるものであると考えられている。ある飼料会社では、3年前は100トンしか販売していなかったが、昨年は1000トンものサイレージを販売したといわれている。現在までのところ、原因毒素の分類は不明である。しかしながら、南アフリカから提供を受けた抗毒素C/Dによる処置は、効果に差が認められた。これ以上の発生を防ぐために、スイス国内で認可を受けたワクチン接種と抗毒素処置を計画している。加えて、馬主に対する指導が非常に重要であると考えている。
トルコ
報告事項なし。
アラブ首長国連邦
馬ピロプラズマ症
equiおよびcaballiが散発的に認められた。
イギリス
馬ヘルペスウイルス(麻痺型)
1月20日から31日にかけて、ワクチン未接種の非サラブレッド種群において、突然の重度の運動失調後、横臥状態へと進行し、4頭が安楽死処置となった。さらに、1頭かそれ以上の馬に一時的な運動失調を認めた。最後に報告された症例の剖検組織から、EHV‐1型ウイルスが分離された。血清学的サーベイランスによって、24頭中9頭が抗体陽性反応を示した。全ての移動は禁止された。
馬ヘルペスウイルス(流産型)
ワクチン接種歴が不明であったサラブレッド種1頭に発生を認めた。診断は流産胎児組織を材料としたPCR法によって行われた。報告が行われた時点では、さらなる詳細は明らかではない。
2002年3月11日に、ワクチン未接種のサラブレッド種1頭に発生を認めた。診断は血清学的検査およびPCR法により行われた。報告が行われた時点では、この感染牝馬と接触しているのは、1頭の繁殖牝馬のみであった。報告が行われた時点では、その牝馬は流産を発症していない。
2002年3月15日に、ワクチン接種済みのサラブレッド種1頭に発生を認めた。診断は血清学的検査およびPCR法により行われた。この感染牝馬と接触しているのは、他のワクチン接種済み牝馬13頭であったが、そのうち11頭は無事に出産を終えている。報告が行われた時点では、さらなる流産は報告されていない。
腺疫
当該期間においては、サラブレッド種の発生は認められていないが、非サラブレッド種においては、腺疫が風土病として常在している。
アメリカ合衆国
馬インフルエンザ
2001年12月にケンタッキー大学農場において、繋養馬のなかで激しい呼吸器疾患の症状を認める馬から、馬インフルエンザ2型(
H3N8 )ウイルスが分離された。
馬ヘルペスウイルス(流産型)
2001年10月から2002年3月の間に、ケンタッキー中央部において、EHV-1型ウイルスによる流産を18頭に認めた。2施設において2頭の発症を認めた以外は、いずれも1頭づつの発症であった。
繁殖牝馬流産症候群(MRLS)
家畜疾病診断センター(LDDC)とケンタッキー中部の週間天気データ(www.ca.uky.edu)による情報からは、第1四半期において、発生は認められなかった。
西ナイルウイルス感染症
2001年にアメリカ合衆国において、西ナイルウイルス感染症に感染した最終的な馬の頭数は、農務省(USDA)によって公表されていない。予備データによると、少なくとも700頭(600頭以上がフロリダにおいて発症)が診断され、死亡率は20%であると推測されている。ヒトにおいては、2001年に66人が感染し、そのうち9人が死亡したと報告されている。これまでのところ2002年度は、フロリダ州で馬4頭が感染し、ルイジアナ州でトリに感染が起きていると報告されている。2002年4月に出版された“Emerging
Infectious Diseases vol.8 No.4 ”のP380〜386に記載されている「馬における西ナイルウイルスの実験感染」(Bunning,M.L.著)によると、西ナイルウイルスの
NY99 株に感染した馬は、低レベルのウイルス血症を短時間しか持続していないといわれている。従って、自然状態において、感染馬は西ナイルウイルスを増幅する重要なベクターとなっている可能性は極めて低いものと考えられている。
ベネズエラ馬脳炎
ホンジュラスと中央アメリカにおいて、数頭の馬がベネズエラ馬脳炎により斃死したと、3月20日に報告されている。
インターナショナル・コレイティング・センター