(International Collating Center からの情報)
2004年7月30日
アルゼンチン
馬のヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
5月28日から6月29日の間に1つのサラブレッド種のきゅう舎において、30頭中6頭の牝馬が流産した。INTA Casterのウイルス研究所においてウイルス分離とPCR検査によってEHV-1と確定診断された。 同きゅう舎には約30頭づつに分けられて計130頭の妊娠牝馬が繋養されている。これらの馬は全て,
胎齢5,7,9ヵ月時にFort Dodge Pneumabort Kによるワクチン接種を受けた。
オーストラリア
報告未着。
カナダ
報告未着。
デンマーク
報告事項なし。
フランス
馬インフルエンザ
Oiseでけい養されているサラブレッド種の鼻汁スワブのELISA検査およびBouches-du-Rhone ,Maine-et-Loire
(2つの異なるきゅう舎)と Oise(5きゅう舎)のサラブレッド種,Mayenne,Tarn-et-Garonne Vendeeのトロッター種,Ain,Calvados
,Maine-et-Seine,Seine,Yvelines,Essonneの乗馬について各血清学的検査をしたところ,馬インフルエンザの発生が確認された。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
Calvadosのサラブレッド種(異なる3きゅう舎)とLoireのトロッター種で流産が発生した。凍結切片の蛍光抗体法と細胞培養によりEHV-1と診断され,PCR検査で確定診断された。
EHV-4の呼吸器型
Calvados, Bouches-du-Rhone(3つの異なるきゅう舎), Maine-et-Loire(2きゅう舎),
Oise(8きゅう舎),SartheとYvelines(2きゅう舎)のサラブレッド種, Bouches-du-Rhone,
Loire-Atlantique, Manche, Sarthe(2きゅう舎),Yvelines(2きゅう舎),Var, Vendee(2きゅう舎),Hauts-de-Seineのトロッター種,Calvados,
Manche(3きゅう舎),Orne, Sarthe, Seine(2きゅう舎),Yveline(2きゅう舎),Essonne,Val
d’Oise(2きゅう舎)の乗馬,Aisne, Ariege, Yvelines(2きゅう舎),Val d'Oiseの非サラブレッド種において血清学的にEHV-4と診断された。
ピロプラズマ病
ピロプラズマ病は,南フランスの風土病として常在している。
ドイツ
報告事項なし。
香港
報告事項なし。
アイルランド共和国
サルモネラ症
最近の4半期で1頭のサルモネラ症が発生した。
腺疫
主に東部地方の13ヶ所で発生があり, 23頭のS.equi感染症が確定診断された。
ロタウイルス感染症
7つのサラブレッド種の施設において,ロタウイルス感染症が発生した。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
5つの異なる施設で5例の胎子あるいは子馬のPCR検査とウイルス分離によりEHV-1が検出され, 2つの異なる施設で2例の胎子あるいは子馬のPCR検査とウイルス分離によりEHV-4が検出された。
馬ウイルス性動脈炎(EVA)
今年は21,000検体以上の血液サンプルについてEVAの抗体調査が行われた。抗体陽性のアイルランド牝馬は3%以下という結果であった。血清学的検査あるいは精液の検査によって本年度繁殖シーズンにおいてアイルランド国内でこのウイルスが流行しているという証拠はない。
イタリア
腺疫
この第2四半期において,散発的な腺疫の発生が見られた。
馬ヘルペスウイルス
EHV流産
EHVによる散発的な流産が発生した。
ピロプラズマ症
イタリア中南部ではピロプラズマ症は風土病として常在している。
日本
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
4月10日から5月22日の間に異なる施設で3頭の馬(サラブレッド種2頭,非サラブレッド種1頭)が流産した。日高家畜保健衛生所と熊本中央家畜保健衛生所においてウイルス分離によりEHV-1による流産と確定診断された。2頭のサラブレッドはワクチンを接種されていたが,非サラブレッド種1頭はワクチンを接種されていなかった。
第1四半期の追加報告
2004年3月27日にワクチン接種済みのサラブレッド種で流産が起こった。日高家畜保健衛生所においてウイルス分離によりEHV-1による流産と診断された。
破傷風
4月12日までに異なる施設の3頭の非サラブレッド種で破傷風が発生した。そのうち2頭はワクチン未接種であった。診断は日高,石狩,空知の各家畜保健衛生所において臨床症状に基づいて行われた。
ニュージーランド
報告事項なし。
スペイン
報告事項なし。
スウェーデン
報告未着。
スイス
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型(産後直死)
西部において,5月に1例のみの届出があった。2週間遅れで生まれた虚弱胎子が安楽死となった。肺と肝臓組織がEHV-1の蛍光抗体法で陽性であり,腎臓からActinobatillus
equuliが分離された。
EHV-1の届出数は例年より少なかったが,これは恐らくほとんど実態を反映していない。最近では牝馬にワクチン接種をすることがより良いルールとなりつつあるが,生産者や獣医師はこの疾病を重要視していない。さらに,
オーナーは流産による経済的な損失に加えて,しばしば追加検査(例えば病理解剖)に要する費用を払いたがらない。
腺疫
14件の届出があった。スイスではStreptococcus equi感染症は,未だに一般的な届出伝染病である。このことは,比較的臨床診断の信頼性が高いことによるものか,あるいは,
競走馬の生産者が未だに子馬の腺疫を重要視していないことに原因がある。この疾患は古馬に比べ若い馬の症状が軽いと考えられており,そのため適切な予防法がとられていない。
クロストリジウム感染症
Clostridium perfringens(β2-陽性)感染症が,疝痛症状を示した温血種の牝馬で発生した。
グラスシックネス
数頭の馬とポニーを繋養する2つの施設から届出があった。発症馬はDraught種, 温血種, アメリカン・クォーター・ホースおよびアラブ種で,
年齢は1.5歳から17歳の間であった。これらの発症馬の大半は安楽死処分された。そのうちの1つの牧場では,昨年も他の2頭の馬が類似の症状を示して死亡している。
馬ピロプラズマ病
西部と南部,および, ジュラ山脈の両側で5頭の臨床症例(B.caballi)と血清学的診断により17頭(B.caballi5
頭,B.equi属Theileria equi2頭と B.caballi,とequiが10頭)の馬の感染が確定診断された。
大腸菌症
4頭の発生が報告された。そのうち2頭の発生はBern近郊,2頭がZurich近郊である。
トルコ
報告事項なし。
アラブ首長国連邦
馬ピロプラズマ病
Babesia.equi およびB.caballiは風土病として散発的に発生している。
サルモネラ症
胃破裂と腸炎で死亡した馬の病理解剖により,サルモネラ症が1例診断された。現在,型別検査の結果待ちである。
イギリス
馬インフルエンザ
6月最初の数週間で,牧場にて馬インフルエンザの発生が2件確認された。最初の発生はスコットランドのAberdeenshireで起こった。患馬は発熱,元気消沈,鼻漏,発咳など典型的な症状を示した。診断は鼻粘膜スワブを用いNP
ELISAとウイルス分離陽性により行われた。感染した馬はワクチンを接種されていなかった。2件目はイングランドのSussexで発生したが,2つの農場は何の関係も無かった。この診断はNP
ELISA陽性と典型的な症状に基づく臨床診断によって行われた。最近アイルランドから当該牧場に導入された馬が感染源になったと考えられている。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の神経型
この四半期にジョッキークラブが免許を与えていた牧場においてEHV-1の神経型の発生が2件認められた。3頭のワクチン未接種のサラブレッド種が運動失調を呈し,血清学的に高いEHVのCF抗体価を示した後,最初に発生したYorkshireの施設は,4月に数週間閉鎖された。接触した90頭全ての馬が検査され、感染した馬とこの馬に接触した馬の双方からウイルスが分離された。また,接触した馬では感染した証拠として有意な抗体価の変動が見られた。1頭が安楽死となった。牧場は更なるウイルスの感染が見られなくなった時点で再開された。ほかのSuffolkの牧場もワクチン未接種のサラブレッド種が運動失調になったあと,5月に閉鎖された。EHV-1に対する有意な抗体価の変動が認められ,感染馬からのウイルス分離が行われたが,同馬は良好に回復した。接触した馬には感染の明確な証拠は認められなかった。
EHV流産/生後直死
4月にOxfordshireの牧場でEHV-1による流産の発生が確認された。今回の流産は妊娠後期で起こっており,流産胎子からのウイルスDNA検出によって診断された。当該牝馬はこの牧場のほとんどの馬と同様にワクチン未接種であった。2,3日中に接触した3頭が運動失調を呈したと報告され,これら全ての馬が高いCF抗体価を示し,そのうち1頭からウイルスが分離された。周辺の20頭の群中,3頭の馬に鼻漏と粘膜変色が報告された。全ての馬が良好に回復した。
5月にOxfordshireにて流産胎子からDNA検出を行うPCR検査でEHV-4による流産と確定診断された。当該牝馬はワクチン未接種の非サラブレッド種であり,2,3日中に出産する予定だった。
6月末にスコットランドでEHV-1による生後直死が発生した。子馬は3週間ほど早く生まれ,一晩のうちに死亡した。病理解剖で初期の局所的な肺炎像が明らかとなり,PCR検査でウイルスDNAが検出された。当該牝馬はワクチン未接種の非サラブレッド種であった。
EHV-4の呼吸器型
6月初めにShropshireの農場でEHV-4の呼吸器型の発生が確認された。感染馬は競技馬であり,漿液性の鼻漏など症状は軽度であった。診断はCFテストによる有意な抗体価の変動に基づくものである。
EHV-3
EHV-3の発生が4頭に見られ、それぞれの発生は相互に関連性のないものであった。これらすべての馬は,外生殖器の病変を含む臨床症状と種付け後の非常に高い中和抗体価により確定診断された。全て非サラブレッド種であった。
ロドコッカスエクイ感染症
5月にDerbyshireにてR equiが子馬の致死的な肺炎の原因と確定診断された。肺炎病巣からR
equiが培養され,EHVや馬インフルエンザに感染している証拠はなかった。
サワギク中毒
6月初旬Lincolnで3頭の馬がサワギク毒で死亡した。この群の動物は,光に敏感となる症状を示し,病理解剖の結果,そのうちの1頭の肝臓にサワギク中毒の兆候が見つかった。
アメリカ合衆国
アテネオリンピックに出場する合衆国の馬のCEM検査
ヨーロッパで行われるオリンピック関連競技会とアテネオリンピックに出場するアメリカ合衆国の馬に対して,USDA/APHISはCEM汚染国に輸出され帰国する場合,滞在60日間を期限にCEMの検疫と検査免除を許可した。この期限は7日間まで延長される。
馬インフルエンザ
6月初旬にケンタッキー中央部で検疫中の5歳のアンダルシアン種牡馬から馬インフルエンザ(H3N8)が分離された。この馬は最近オランダから輸入されたものである。
サルモネラ症
ペンシルベニア州とケンタッキー州の2つの動物病院からサルモネラ症の発生が報告された。施設の改善,清掃,消毒,細菌学的検査などのさらなる迅速な感染予防措置が取られた。
水胞性口炎
水胞性口炎が確定したため,6月末にテキサス州の11施設とニューメキシコ州の4施設が隔離措置された。牛を飼養しているテキサス州の2つの施設を除いて,他の施設は馬を含む症例が発生している。それぞれの施設では水胞性口炎に感染した動物と他の感受性のある動物は,獣医学的な検査で全ての病変が治癒したと確認された後,30日間は移動禁止となっている。
ウエストナイルウイルス感染症
6月末現在、Alabama, Arizona(18症例), California, Idaho, Kentucky,
Missouri, North Calolina, Oklahoma, South Dakota, Tennessee, Texes,
Virgnia州の12州で42頭の馬がこの疾患と診断された。 また、Puerto Ricoの馬も感染の兆候が見られた。また,
人の症例はArizona (このうち, この州で報告された38例のほとんどは輸血による血行性の感染と考えられている。), California,
Florida, Michigan, Nebraska, New Mexico, South Dakota, Wyomingの8つの州で53人が報告された。最新の情報はhttp://westnilemaps.usgs.gov/から取得可能である。