2006年
軽防協ニュース速報 NO.3


2006年第3四半期(7月−9月)の伝染病発生状況についての報告



(International Collating Center からの情報)
2006年11月1日


アルゼンチン
 
報告事項なし。

オーストラリア
 
報告未着。

カナダ
 
報告事項なし。

デンマーク
 
報告事項なし。

フランス
ウエストナイルウイルス脳脊髄炎
 9月18日にフランス南部のピレネーオリエンタルにおいて、非サラブレッド種で1症例が報告された。これはAFSSA-Alfortによって血清学的に確認された。さらに5頭の臨床上疑わしい症例については、現在血清学的検査により調査中である。以下の防疫措置が実施されている。すなわち、@感染の可能性のある動物の記録、A汚染したあるいは疑わしい動物の移動禁止、B認可された殺虫剤による馬の予防、C公的な臨床獣医師による監視である。

馬インフルエンザ
 
インフルエンザは、オートマルヌ、ノールセーヌにおける非サラブレッド種のトロッター種、イブリーヌにおける他の品種において血清学的検査により診断された。

EHVの呼吸器疾患
 
EHV呼吸器疾患は、オアーズ(異なる7きゅう舎)、サルト、およびイブリーヌ(2)のサラブレッド種で血清学的検査により診断された。非サラブレッド種では、ノール、オートランのトロッター種、ロアールアトランティック、オートマルヌ、ノール(異なる2きゅう舎)、セーヌ、セーヌマリティム、イブリーヌ(5)、エソンヌ、およびオードセーヌのサドラー種で確認された。EHV呼吸器疾患は、モーゼル、ノール、イブリーヌ(異なる5きゅう舎)、およびエソンヌの他の品種でも診断された。

ピロプラズマ病
 
ピロプラズマ病は,フランスで風土病として存在している。

ドイツ
馬伝染性貧血(EIA)
 チューリンゲン連邦政府の食糧農業消費者安全省(BMELV)および獣医の最高権威機関は、東ドイツ地域において乗馬施設の9頭が、EIAであると診断された。1頭は最近、感染症により死亡した。残りの8頭は安楽死された。感染した施設および接触した動物がいる8つの施設は、検疫および病気の存在を確認するための広範囲な試験が実施されている。試験結果が待たれている。

香港
 
報告事項なし。

アイルランド共和国
 
報告未着。

イタリア
腺疫
 
腺疫の散発的な症例が報告された。

ロドコッカスエクイ感染症
 様々な飼養牧場で確認されている。

馬伝染性貧血(EIA)
 
現在、合計16の発生が公式に報告されている。この状況は非常事態とはみなされないが、すべてのイタリアの馬が2006年12月31日までに検査されるような、法的強制措置を進めているところである。

日本
 
報告事項なし。

ニュージーランド
 
報告事項なし。

シンガポール
 
報告事項なし。

南アフリカ
EHV-1
 5施設の25頭のサラブレッド繁殖用馬において、限局的な発生がKwaZulu-Natal行政区で確認された。プレトリア大学病理学部門で、免疫ペルオキシダーゼ染色によって確定診断された。

馬ピロプラズマ病
 馬ピロプラズマ病(Theileria equiとBabesia caballi)の限局的かつ臨床的に軽度の発生が、2006年9月に確認された。発生は様々な施設のサラブレッド種競技馬に影響を及ぼし、民間開業医による血清学的診断および血液塗沫の顕微鏡検査によって診断された。Theileria equiとBabesia caballiは南アフリカの風土病であり、春、夏および秋の期間に症例が報告される。

腺疫
 この四半期に少なくとも5施設において100頭超のサラブレッド種と非サラブレッド種で腺疫の症例が報告され、菌分離により確定診断された。臨床症状が西ケープ州のサラブレッド種種牡場で報告され、予防措置として多数の牧場で予防接種が実施されている。

スペイン
 
報告未着。

スウェーデン
腺疫
 腺疫は風土病として存在している。現在、国内の30の施設で臨床上軽度なものから重度なものまでの発生が確認されている。

スイス
Anaplasma phagocytophila(旧エレキア症)
 
限局的な発生は6月に始まり、西部で1頭の非サラブレッド種が感染した。血液塗沫により診断された。

馬伝染性子宮炎(CEM)
 
限局的で臨床的に軽度の発生が8月に報告され、1頭の非サラブレッド種の種牡馬が感染した。CEMは2年間スポーツ用馬としてのみ使用された国立種牡場のフランシェーモンタージュ種の種牡馬から採材したスワブを用いて細菌分離によって診断された。この種牡馬は、以前この種牡場でCEM陽性と診断された種牡馬とは接触していない。この馬の過去5回のスワブ検査は陰性であった。

腺疫
 
この四半期に腺疫の発生が報告され、13施設における不特定多数のサラブレッド種および非サラブレッド種に感染が認められた。

トルコ
 
報告事項なし。

アラブ首長国連邦
馬ピロプラズマ病(B.caballi and Th.equi)
 ピロプラズマ病(両方のタイプ)はUAEで風土病となっており、主に非サラブレッド種で散発的に報告されている。ドバイにある中央獣医研究所(CVRL)で、血清学的診断と病原体の分離によって確定診断された。

イギリス
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
 
EHV-1流産の1症例が、出産間近のワクチン非接種のシェットランド種の牝馬で9月に確認された。診断は胎仔組織におけるEHV-1のPCR検査によって行われた。他の動物への感染は認められていない。

EHV-1の呼吸器疾患
 呼吸器症状と呈していた22歳のロバが、ヘパリン処理された血液サンプルと鼻咽頭スワブからのウイルス分離によって、7月にEHV-1による呼吸器疾患であると診断された。急性期の血清サンプルでのみEHV-1,4に対する低いCF抗体価が示された。ロバは福祉施設内で安楽死されたため、回復期の血清は得ることができなかった。数頭のロバと接触していたが、単一の症例のようである。

EHV-2
 8月にEHVの神経症状が疑われた馬から採血したヘパリン処理した血液からEHV-2が分離された。急性期と回復期の血清からは低いEHV-1,4抗体価しか示されず、臨床症状からでは原因を確定できなかった。EHV-2ウイルス血症から二次的な神経疾患に発展したと考えられた。

馬インフルエンザ
 
7月サフォークにあるストーマーケット近くの牧場に飼養されているワクチン非接種のスコティッシュスポーツ用馬において鼻咽頭スワブを用いたELISA検査によってEIV陽性と確認された。馬は発熱と沈うつの臨床症状を示す2日前にアイルランドから移動した。接触下5頭の馬は、感染を示さなかった。ウイルスが分離され、さらなる同定検査が継続されている。

 2006年8月EIV陽性サンプルが、スコットランドのラナークの発生症例から報告された。感染馬は顎凹リンパ節の腫脹を伴う沈うつ症状を示した。予防接種歴が不明の感染馬は臨床症状を示す3日前にポーランドから輸入された。分離ウイルスの同定試験は継続中である。

アメリカ合衆国
馬の脳炎
 2006年アメリカ合衆国で発生している、ウエストナイルウイルス感染症、東部および西部馬脳炎を含む馬の脳炎の報告は、USDAおよびNational Animal Health Surveillance System(NAHSS)によって定期的に更新されており、次のアドレスにより利用可能である。 http://nsu.aphis.usda.gov/nahss_web/faces/arbovirus_summary.jsp

 9月末時点での情報の概要を以下に示す。

東部馬脳炎
 
71症例が主にアメリカ南東部で報告されている。

ウエストナイルウイルス(WNV)感染症
 合計751頭の馬における症例が報告され、アイダホ州で274症例が報告されているように、主に西部と中部の州で報告されている。これは2005年の同時期に報告された馬の805症例数と類似している。CDCは、2006年の人の症例は、アイダホ州の642症例87名の死亡を含む、合計2720症例を報告した。2005年同時期の人の症例は1804症例52名の死亡が報告されている。

ポトマック馬熱(PHF)
 レキシントンの家畜疾患診断センターは、ケンタッキーで4頭の死亡を含む17症例がPCR検査によって陽性と診断された。

水胞性口炎(VS)
 水胞性口炎(ニュージャージー株による)の馬の症例が、8月と9月にワイオミング州の3施設で確認されている。



世界の馬伝染病発生情報