(International Collating Center からの情報)
2007年5月14日
アルゼンチン
報告事項なし。
オーストラリア
報告未着。
カナダ
報告事項なし。
デンマーク
報告事項なし。
フランス
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
EHV-1による流産は、凍結切片を用いた免疫蛍光法により診断され、細胞培養とPCRにより確定診断された。EHV-1による流産はオルヌのトロッター種で発生した。
呼吸器型
オワーズのサラブレッド種(異なる2きゅう舎)において、血清学的検査によりEHVによる呼吸器疾患が診断された。非サラブレッド種では、ロワール、エソンヌ、ヴァルドマルヌのトロッター種、マンシュ(異なる2きゅう舎)、ノール、パドカル、イブリーヌ(4頭)、エリンヌおよびオードセーヌのサドラー種において確認された。その他の馬では、コレーズ、ノール、イブリーヌ(異なる2きゅう舎)、エソンヌ(2頭)およびバルドワーズでEHVによる呼吸器疾患が確認された。
馬インフルエンザ
オワーズにおけるトロッター種で、鼻咽頭スワブを用いたELISAによりインフルエンザと診断された。また、サラブレッド種ではブシェデュローヌにおいて、非サラブレッド種ではブシェデュローヌのトロッター種およびバルドワーズのサドラー種において、血清学的検査により感染が確認された。
ピロプラズマ病
ピロプラズマ病は、フランスでは風土病として存在している。
ドイツ
報告事項なし。
香港
香港ジョッキークラブにおける発熱馬:2007年2月−4月
流行の背景
2007年2月13〜19日に香港ジョッキークラブ(HKJC)のきゅう舎で8頭に軽度の発熱(38.3〜39.4度)を認めた。2007年2月10〜15日にはリードホースの3頭で軽度の発熱を認めた。これらの馬は発熱以外の臨床徴候を示さなかった。〔2007年3月8日付ICC
Interim Report 参照〕
現在の状況
2007年2月10日から4月9日までの58日間に、合計132頭の馬に発熱が認められた(この間1日あたり平均約2頭が発症)が、合併症や神経症状を伴うことなく回復した。これらの馬は1週間以内に調教を再開した。近隣の乗馬学校では発熱の流行は認められなかった。
防疫措置
罹患馬はきゅう舎内で隔離され、感染をコントロールするための適切な防疫措置が施された。
検査結果
すべての発熱馬からサンプルを採材し、ウイルスおよび細菌検査を実施した。馬インフルエンザ(EI)および腺疫については全て陰性であった。
発熱馬の75%以上では、白血球数およびフィブリノゲン値に著明な変化は見られず、発熱馬のおよそ25%では単球増加症が認められた。
発熱した日に採材された鼻咽頭スワブのPCR検査により約19%が、EHV-1陽性を示した。
ペア血清サンプルを用いた血清学検査では、約14%においてEHV-1に対する抗体価の上昇が認められた。
EHV-1の遺伝子配列および系統型に関しては、英国のAnimal Health Trustで検査中である。
要約
今回報告された発熱馬は、Sha Tin競馬場の全競走馬の11.8%(132/1120)に及び、その発生は58日間に渡った。HKJCの記録によれば、通常時の発熱馬の発生状況は、1ヶ月あたり平均11頭であった。
HKJCに所属しているすべての繋養馬は、直腸体温を1日2回測定しており、臨床徴候がみられなくても発熱の初期段階で対応できる体制をとっている。香港国内にいるすべての馬(9つの乗馬施設に繋養されている461頭の馬とポニーを含む)は、EI、EHV-1とEHV-4および日本脳炎(JE)に対する予防接種を毎年2回実施している。
(2007年4月13日更新)
アイルランド共和国
腺疫
アイルランド全土において、26ヶ所で30頭の症例が報告された。
サルモネラ感染症
3症例が確認された。
馬ウイルス性動脈炎
アイルランドエクワインセンターは、馬ウイルス性動脈炎の抗体検査を13,867検体について実施した。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
EHV-1によるウイルス性流産は合計で10症例確認された。
EHV-4
EHV-4の感染は1症例で確認された。
馬伝染性貧血
この四半期の間に合計で26,528検体についてEIA検査が行われ、陰性が確認された。現在は、検査を終えた施設ではすべての移動制限が解除されている。
3月29日にDefraから以下のような確認の通知が届いた:
喜ばしい知らせがある。アイルランドの農業食料省(DAF)の同僚から聞いた話によると、
昨年のEIAの流行に伴い課されていた施設の移動制限は、3月21日をもってすべて解除された。
北アイルランドも同様の状況で、現在はすべての移動制限が解除されている。
これらの情報は下記で取得可能である。
http://www.defra.gov.uk/animalh/diseases/notifiable/eia/ireland-germany2006.htm
イタリア
馬伝染性貧血
EIAのスクリーニング検査は引き続き行われている。3月28日までに合計29頭の陽性馬が報告されている(ただし、正確な検査実施頭数については把握できていないが、その数は相当数であると思われる。おそらく国内総頭数の半数には及ぶであろう)。2007年4月22日までは、競技に参加するすべてのイタリアの馬に対して、パスポートへのEIA陰性証明の記載が必要となる。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1
ごくまれにEHVによる流産の発生が報告されている。
日本
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
2007年1月4日から始まった限局的な発生が報告されており、6施設14頭のサラブレッド種繁殖牝馬が感染している。北海道家畜保健衛生所(日高および胆振)においてウイルス分離によって診断された。14頭中13頭はワクチン接種馬であった。
EHV-1の神経型
3月12日に1頭のサラブレッド種繁殖牝馬(ワクチン接種済)で発生が報告された。PCRと免疫組織化学染色によって診断された。
破傷風
2月19日に1頭の感染が確認されており、この馬はワクチン未接種サラブレッド種育成馬であった。日高地区農業共済組合において臨床症状に基づいて診断された。
ニュージーランド
報告事項なし。
シンガポール
報告未着。
南アフリカ
報告未着。
スペイン
報告未着。
スウェーデン
馬インフルエンザ
大規模で深刻な馬インフルエンザの発生が1月から始まっている。診断はSVA laboratoryにおいて免疫蛍光法によって行われた。およそ10〜20施設で100〜200頭のサラブレッド種あるいは非サラブレッド種が感染している。これは非常に大きな問題であり、繋駕馬の競馬場が隔離された。適切なワクチン接種が施されていた馬は臨床的に軽い症状だけで回復しているようである。今回の事例は1991/92年以来国内最大の発生であり、現在までに2頭の若馬が肺炎を併発して死亡している。その他の症例についても引き続き報告する。
腺疫
腺疫は国内の至る地域で風土病となっており、その臨床症状は軽症から重度のものまで多岐にわたる。
スイス
ボツリヌス中毒
1症例が3月に報告されている。ワクチン未接種の非サラブレッド種であり、臨床症状から診断されている。
馬伝染性子宮炎
臨床的に軽度の限局した発生が1月に報告されている。感染馬は非サラブレッド種の種牡馬(Franches‐Montagne)であり、National
Studにおいて繁殖シーズン前に行われるルーチンのスワブ検査で陽性となった。昨年、同馬は11頭の牝馬に種付けをしたが、それらはいずれも受胎中である。昨夏および昨秋の同馬のスワブ検査は陰性であった。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1
1月に限局した発生が報告され、2施設の非サラブレッド種が感染したが頭数は不明である。2頭の剖検と2頭の血清学的検査により診断された。
腺疫
国内の異なる地域での発生が報告されており、3施設の非サラブレッド種が感染したが、頭数については明記されていない。いずれの症例も菌分離によって診断された。
トルコ
狂犬病
ロバでの感染が3例報告されており、いずれも流産を発症している。それぞれ、1月10日、2月18日および2月23日に発症した。診断はElazig
Veterinary Control and Research InstituteとAdana Veterinary Control
and Research Instituteにおいて、凍結血清を用いた血清学的検査、ヘモグラムおよび血液生化学検査により行なわれた。2月18日の症例については、臨床症状は示さなかったが、繁殖シーズンを前に行われる疾病コントロールを目的とした血清学的検査において、病原ウイルスの存在が確認された。撲滅計画が継続されている。
アラブ首長国連邦
馬ピロプラズマ病(B.caballi and Th.equi)
ドバイCVRL研究所において、この四半期に数例確認されている。本疾患は散発的な風土病であり、血清学と病原体の分離によって診断されている。報告はそのほとんどが非サラブレッド種における感染である。
イギリス
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
8頭のEHV-1による流産がこの四半期に診断され、いずれも単独の発生であった。この中にはワクチン接種馬および未接種馬の両者が含まれ、主にサラブレッド種における報告であった。
EHV-1の神経型
1頭のウェルシュコッブ種がEHV-1感染により、致死的な運動失調を発症した。
EHV-1の呼吸器型
壊死性気管炎により突然死したロバにおいて、PCRによるウイルスDNA検出の結果、EHV-1陽性を示した。
EHV-3
3月に1頭のサラブレッド種の種牡馬において、ペア血清による抗体価の上昇により馬媾疹と診断された。同馬は繁殖活動を中止している。
馬インフルエンザ
2月に1頭の温血種において、鼻咽頭スワブを用いたELISAによりウイルスが確認された。同馬はワクチン未接種であり、最近オランダから輸入されていた。ワクチン接種群では臨床症状は示さなかった。
肺炎桿菌
この四半期に、交配前のルーチンスワブ検査において莢膜タイプ5の肺炎桿菌が2例で検出された。
アメリカ合衆国
馬伝染性子宮炎
ウィスコンシン州に輸入された2頭のリピッツァーナ種の種牡馬からTaylorella equigenitalisが分離されたという昨年末の報告の後、USDAは2007年3月、これらの種牡馬が2種類の抗生剤による治療後、培養検査において陰性であることが確認された。さらに、診断のためにこれらの種牡馬と交配した各々2頭の牝馬についても、培養検査および血清学的検査においてT.equigenitalis陰性との結果が得られた。2007年3月7日にこれら2頭の種牡馬は検疫から解放された。
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
2007年の出産シーズン中にケンタッキー中心部において、サラブレッド種の牝馬を含めた合計14頭のEHV-1による流産が発生し、レキシントンのLivestock
Disease Diagnostic Laboratoryで確認されている。この中にはワクチン接種馬を含めた6頭の発生がみられた牧場が含まれている。
EHV-1の神経型
この四半期に、いくつかの州の馬群において発生が報告されており、罹患率は低いものの死亡率が高いのが特徴的である。1月にはコネチカット州の2施設で、2月にはウィスコンシン州(2頭が致命的症例)とニューヨーク州(1頭が致命的症例)の施設において報告されている。また、2月にはヴァージニア州リースバーグのMarion
duPont Scott Equine Medical Centerにおいて3頭の致命的症例を含む6症例が診断された。同診療施設は州検疫所の監視下で閉鎖されたが、3月末には病馬の受け入れを再開している。3月中はフロリダ州の1施設(2頭が致命的)、カリフォルニア州の2施設(3頭の致命的症例を含めた6症例)およびメイン州の1施設(1頭が致命的症例)で診断されている。