(International Collating Center からの情報)
2007年12月20日
アルゼンチン
報告未着。
オーストラリア
別掲。
カナダ
報告未着。
デンマーク
腺疫
7月に腺疫(S. equi感染)の発生報告があった。2施設で発生し、夏の放牧期に軽度の臨床症状が認められた。80頭中30頭の非サラブレッド種が感染し、民間検査所により確定診断された。
フランス
馬伝染性子宮炎(CEM)【INTERIM REPORT - Aug. 2007 No.2】
最近、3頭の非サラブレッド種繋駕競走馬(それぞれ7歳、8歳、9歳)においてCEMが確認された。アルジャンタン(オルヌ地方)にある検査所で尿道口から採材した検体からのもので、国立リファレンス研究所(National
Reference Laboratory)で確定診断された。
これらの馬に関する背景については不明である。おそらくTaylorella sp. に対する治療を受けたと思われるが、その後の検査結果も明らかになっていない。現時点では情報が限られているため、詳細が判明次第、追加報告する。
馬伝染性貧血(EIA)
5月と6月に、アルデシュ地方のヴェルノンで、EIAが疑われる2頭の馬がコギンズ試験で陽性を示し、安楽死処置となった。この発生に伴い、感染施設から3
km以内に繋養されている196頭を対象に血清学的調査を行ったところ、全馬陰性であった。同集団に対して、2回目の調査が10月に実施される予定。
9月初旬、ヴェルノンから15 km離れた同地方のLentill?resにある、馬5頭を繋養する施設で、12歳の牝の乗用馬(血統不明)がEIA感染を疑われた。その牝馬はコギンズ試験で陽性を示し、その後9月13日に死亡した。
現在、Lentill?resの周囲3 km以内の馬集団を対象に、疫学および血清学的調査が実施されている。感染した牝馬の購入先(2006年5月)である近隣の乗馬施設も対象となっている。これらの施設では、衛生規制、害虫駆除および消毒措置が実施された。
馬ウイルス性動脈炎(EVA)
5月から9月にかけて認められた発生は、終息したようである。ペルシュロン種牡馬から採取した感染精液が原因で、以下の5地方に感染が拡大した。件数は、ウール地方(9例)、オルヌ地方(8例)、セーヌ-マリティーム地方(3例)、カルヴァドス地方(2例)およびマンシュ地方(6例)であった。大半は輓馬か乗用馬ではあったが、数百頭の牝馬と仔馬が血清反応陽性を示し、仔馬5頭が死亡した。サラブレッド種には影響が及ばなかった。
2007年5月と6月に、オルヌ地方のHaras du Pin国立種馬場(National Stud)のペルシュロンおよびコッブの種牡馬で、EVAが臨床的に疑われ、血清学的検査によって診断された。しかし、確定診断された時にはすでに、オルヌ、ウールおよびセーヌ-マリティーム地方にある複数のペルシュロン生産牧場、多品種人工授精(AI)センターおよび種牡馬牧場に拡大していた。これらの種牡馬の精液を用いて交配または人工授精された繁殖牝馬は、その後数日で発熱および子宮炎の症状を示した。さらに、その仔馬もEVAの急性かつ典型的な臨床症状を発現した(発熱、呼吸器症状、包皮および四肢の浮腫など)。2〜3頭の新生仔馬が死亡し、数頭の繁殖牝馬が流産した。
ウイルスが確認された2007年6月25日以前に、すでに同施設内で感染牝馬から他の牝馬にウイルスが伝播し、さらには獣医師など、人を介してその他の生産牧場にも拡がっていた。感染牧場の数は増加し、6月末には7牧場であったが、7月には27牧場となった。軽度の臨床症状を示す馬がいたものの、大部分は抗体上昇が確認されるのみで症状は伴わなかった。ほとんどの感染馬で、Haras
du Pinにおける初回発生との直接的な関連が確認された。
馬インフルエンザ
イヴリーヌ地方にある牧場の非サラブレッド種繋駕競走馬および同地方の別の牧場の乗用馬が、鼻粘膜スワブを用いたELISAにより馬インフルエンザ陽性と診断された。
イヴリーヌ地方のサラブレッド種、ヴァル-ドアーズ地方の非サラブレッド種繋駕競走馬、ムルト-エ-モーゼル地方、ノール地方(2施設)、セーヌ地方、イヴリーヌ地方、エソンヌ地方およびヴァル-ドアーズ地方の乗用馬、ならびにウール-エ-ロアール地方のその他の馬で、血清学的に診断された。
馬ヘルペス
EHVの流産型
カルヴァドス地方のサラブレッド種が、凍結切片組織を用いた免疫蛍光検査法により陽性と診断され、確認検査のため細胞培養とPCRが実施された。
EHVの呼吸器型
ブシュ-デュ-ローヌ地方、メーヌ-エ-ロアー地方、マイエンヌ地方、オアーズ地方(2施設)、サルト地方およびイヴリーヌ地方(3施設)のサラブレッド種、イヴリーヌ地方、ヴァル-ド-マルヌ地方およびヴァル-ドアーズ地方の非サラブレッド種繋駕競走馬、ウール-エ-ロアール地方(2施設)、アンドル-エ-ロアール地方、ムルト-エ-モーゼル地方(2施設)、モーゼル地方(3施設)、ノール地方、サルト地方、セーヌ地方、セーヌ-エ-マルヌ地方、イヴリーヌ地方(3施設)、エソンヌ地方(4施設)、オードセーヌ施設(2施設)およびヴァル-ドアーズ地方(2施設)の乗用馬、ならびにウール-エ-ロアール地方(2施設)、サルト地方、セーヌ地方およびエソンヌ地方のその他の馬で血清学的に診断された。
ピロプラズマ病
ピロプラズマ病は、フランスでは風土病として存在している。
ドイツ
馬伝染性貧血(EIA)
2007年5月末時点で、フルダの行政区域(ヘッセン州、ドイツ中部)にある施設のチューリンゲン州の温血種1頭でEIAが確認された。同馬は安楽死に処されると共に、防あつおよび監視区域が設定され、感染の蔓延状況について調査が実施された。延べ800頭の検査が実施されたが、いずれも結果は陰性であった。この結果を受け、所轄の獣医関係当局は、このEIA発生によって施行された検疫対策および規制のすべてを2007年7月末をもって解除した。
所轄の行政当局からの報告によると、2007年8月12日に、ダルムシュタットの行政区域(ヘッセン州、ドイツ中部)で繋養されている馬1頭がEIAと確定診断された。同馬はルーマニア出身で、1998年から同施設に繋養されていた。同馬は7月31日からEIAの症状を示し始め、その後、グライフスヴァルトにあるFriedrich-Loeffler研究所で確定診断された。法に則り、同馬は安楽死処置となった。また、同施設には検疫が課されることとなり、施設の残りの馬すべてを対象に検査が実施された。感染の蔓延状況については現在調査中である。
香港
報告事項なし。
アイルランド共和国
腺疫
14件の発生が確認され、19頭が確定診断された。
馬インフルエンザ
8施設で発生が確認され、血清学的検査、PCR検査またはウイルス分離によって診断された。
馬ヘルペス
EHV-4の呼吸器型
1頭で発生が確認され、肺組織を用いたPCR検査で診断された。
ロタウイルス感染症
5施設で発生が確認され、免疫拡散法により診断された。
イタリア
報告事項なし。
日本
別掲。
ニュージーランド
報告事項なし。
シンガポール
報告事項なし。
南アフリカ
馬ヘルペス
EHV-1の呼吸器型
6月に、西ケープ州と東ケープ州で小規模の発生が報告された。この発生により、3施設(サラブレッド種および温血種の種馬場)で15頭のサラブレッド種および非サラブレッド種繁殖用馬が感染した。プレトリア大学病理学部における免疫ペルオキシダーゼ染色および組織病理学によって確定診断された。
馬ピロプラズマ病
9月にはTheileria equiおよびBabesia equiの大発生が報告された。民間の開業獣医師による血液塗抹標本を用いた顕微鏡検査によって診断された。ピロプラズマ病は南アフリカでは風土病となっており、年間を通じて報告がある。
腺疫
現在、西ケープ州およびハウテン州で小規模の発生が起こっており、5施設で50頭以上の非サラブレッド種が感染した。病原体の分離によって診断され、感染防止のために多くの牧場でワクチン接種が実施されている。
スペイン
報告未着。
スウェーデン
報告未着。
スイス
Anaplasma phagocytophila(エールリッヒア症)
8月にアナプラズマ病に感染した非サラブレッド種1頭に関する報告があった。臨床症状および血清学的検査によって診断された。
馬ピロプラズマ病
8月から9月にかけて発生が報告されたが(Theileria equi感染による発症馬1頭と血清学的にBabesia caballiおよびTheileria
equi感染と診断された数頭)感染馬数は不明である。臨床症状および血清学的検査によって診断された。
ロドコッカス・エクイ症
7月に1施設の非サラブレッド種が感染したとの報告があった。この小規模の発生は、病原体の分離と臨床症状に基づいて診断された。
サルモネラ症
9月には2施設の非サラブレッド種2頭が感染したとの報告があり、病原体の分離および臨床症状に基づいて診断された。14歳の去勢馬が、開腹手術の4日後に腸炎菌感染による結腸炎を発症した。四肢すべてが蹄葉炎に冒され4日後に安楽死処置となった。別の診療所では、開腹手術から1週間後にネズミチフス菌に感染した馬がいたが、この感染により死に至ることはなかった。
腺疫
第3四半期には、3施設の非サラブレッド種が腺疫に感染したとの報告があった(症例数不明)。臨床症状と病原体の分離に基づいて診断された。
トルコ
馬ピロプラズマ病
8月9日に始まった小規模の発生は、10月1日の発生が最後であったと報告された。この発生における臨床症状は軽度であり、サラブレッド種1頭が感染し、高熱、赤血球数減少、ヘマトクリット値低下および粘膜の黄変を呈した。トルコジョッキークラブ/Karacebey
Pension牧場の検査室で、血液塗沫のギムザ染色と血液検査により確定診断された。
狂犬病
7月に非サラブレッド種の狂犬病感染が1例報告された。エルズラム獣医予防研究所(Erzurum Veterinary Control
and Research Institute )における、Sellers染色および蛍光抗体検査によって診断された。本疾患の撲滅プログラムは現在進行中である。
アラブ首長国連邦
馬ピロプラズマ病(B.caballi and Th.equi)
ピロプラズマ病はアラブ首長国連邦の風土病であり、周期的に発生が報告されている。非サラブレッド種における小規模な発生については、一般にドバイにある中央研究所(Central
Ventral Research Laboratory)で、血清学的検査と病原体の分離によって診断されている。
ウエストナイルウイルス感染症
8月15日に非サラブレッド種における症例が1例報告されたが、臨床的には軽度であった。同馬(本施設に繋養されている238頭中の1頭)はワクチン接種を受けておらず、明らかな筋無力症と軽度の口腔周囲筋の振せんを呈したが7〜10日間で回復した。血清学的検査(於:米国イサカの動物保健診断センター:Animal
Health Diagnostic Center)では、ウエストナイルウイルスに対するIgMとIgGの抗体上昇が認められた。
イギリス
馬インフルエンザ【INTERIM REPORT - Aug. 2007 No.4】
8月に4頭の馬インフルエンザ感染馬が確認された。いずれの馬も核蛋白質を検出するELISAを用いて診断された。
1頭はイーストアングリア地方で確認された。2頭はロンドン近郊の施設(乗馬学校)で確認されており、同施設には最近英国南部から馬が導入されており、数頭の馬が呼吸器症状を呈していた。最近確認されたスコティッシュボーダーズの1頭は、アイルランドから輸入された直後であった。
これらの馬の検体について、ウイルス分離と塩基配列の解析が現在行われている。
馬インフルエンザ
第3四半期には、5施設で馬インフルエンザウイルス(EIV)の感染が認められた。6月の終わりにスコットランドで開催されたロイヤルハイランドショーに参加したポニーから、鼻粘膜スワブを用いた核蛋白質(NP)ELISA法によりEIVが検出された。同厩舎の他のポニー4頭もすべてショーに参加しており、それら4頭についてもEIVに対する抗体上昇が確認された。
ロンドンの乗馬学校において、英国南部から2頭の馬が導入した後、呼吸器疾患の流行が認められた。繋養馬のほとんどはEIVに対するワクチン接種を受けていなかった。2頭の鼻粘膜スワブからEIVが分離され、さらに3頭でEIVに対する抗体上昇が認められた。その他の数頭の馬でも、典型的な臨床症状である咳嗽、鼻汁および発熱が認められ、ウイルス感染が疑われた。これらの馬ではワクチン接種歴がないにもかかわらず、検査で高いEIV抗体価が検出された。また、別の3施設においてもEIV感染馬が同定された。そのうち1頭は、アイルランド共和国から最近輸入されてきたばかりであった。
陽性反応を示した全ての鼻粘膜スワブからウイルスが分離された。スコットランドで同定されたウイルスは、今年前半に英国で蔓延したウイルスと同じ赤血球凝集素(HA1)遺伝子配列を有していた。本年英国で分離されたウイルスはいずれも、2003年以降英国で蔓延している株と同じアメリカ型亜種として分類されている。
馬ヘルペス【INTERIM REPORT - Aug. 2007 No.4】
7月30日以降、ある施設において神経型EHVに感染した疑いのある症例が5例あったと最近報告された。そのうち、1例はHEV-1に、2例はEHV-4に対する抗体上昇が確認された。残り2例の初期材料には、ともに高いEHV-4ウイルス価が認められ、このうち1頭の鼻粘膜スワブからはEHV-1が分離された。1頭は安楽死処置となり、その脳組織について免疫細胞化学的検査およびPCR検査を実施したが、現在のところ感染の決定的な証拠は得られていない。
最近の数週間には、同施設の他の馬数頭でウイルス感染が疑われる発熱を認めている。現時点では、他の施設への伝播は考えられない。この施設では、全頭ではないかもしれないが、その大半はEHVに対するワクチン接種を受けていないと思われる。
これらの馬と接触があった全ての馬に対して、移動禁止と検査の実施が推奨されている。
馬ヘルペス
EHV-3
5頭のEHV-3症例が、異なる2施設で確認された。
EHV-1の神経型
第3四半期には1施設でEHV-1の神経型の発生が確認された。同施設では6頭が運動失調の症状を示し、うち1頭は安楽死処置となった。発症馬と、発症しなかったが発症馬と接触のあったすべての馬でEHVに対する抗体価の上昇が認められた。1頭の発症馬の鼻粘膜スワブからはEHV-1が分離された。神経型のマーカーであるEHV-1
ORF-30に対するPCR検査により、神経型EHV-1株の感染が確認された。
この四半期に、さらに別の2施設で3頭の神経型EHV感染が疑われた。膀胱麻痺の有無に差があったが、いずれの馬も運動失調の症状を呈した。ウイルス分離には失敗したが、3頭すべてにEHVに対する抗体上昇が認められた。
EHV-呼吸器型
呼吸器症状を示す3頭のロバの鼻粘膜スワブからEHV-1が分離された。同施設の4頭のロバではEHVに対する抗体上昇が確認された。
EHV-4による呼吸器疾患の発生も確認されている。1頭の仔馬の鼻粘膜スワブからEHV-4が分離され、接触のあった仔馬2頭で抗体上昇が認められた。
アメリカ合衆国
ポトマック馬熱(PHF)
6〜8月にかけて、家畜疾病診断センター(Livestock Disease Diagnostic Center、米国、ケンタッキー州、レキシントン)では、ケンタッキー州とオハイオ州で発生したPHF25症例を診断した。そのほとんどは、感染初期の段階で馬の開業獣医師によって診断され治療を受けたため、死亡率は低かった。
東部馬脳炎(EEE)
米国農務省(USDA)は、「馬の健康監視調査(Equine Health and Monitoring Surveillance)」ウェブサイトwww.aphis.usda.gov./vs/nahss/equine/で、9月27日時点で全米において87例のEEEが発生し、そのほとんどが南部で、ミシシッピ州26例、フロリダ州15例およびルイジアナ州13例と報告した。
ウエストナイルウイルス(WNV)感染症
USDAは、上記のウェブサイトで今年は現在までに224例のWNVの発生があり、発生地は米国全体に広がっているが、特に症例数が多かったのはモンタナ州26例、カリフォルニア州22例およびコロラド州19例であったと報告した。しかし、2006年の同時期には751例が報告されていた。疾病管理センター(CDC)は、2007年はヒトで2307例のWNVの発生があり、58人が死亡したと報告している。