(International Collating Center からの情報)
2008年12月24日配信
アルゼンチン
報告未着。
オーストラリア
報告未着。
カナダ
西部馬脳炎(EEE)
オンタリオ州において、非サラブレッド種で2件の発生が報告された。
ウエストナイルウイルス感染症(WNV)
オンタリオ州において、非サラブレッド種で2件の発生が報告された。
馬ピロプラズマ病
フロリダ州で馬ピロプラズマ病の発生報告があった後、9月に移動制限が課せられた。10月2日には、カナダのFood Inspection
Agencyによって、フロリダ州からカナダへ入ってくる馬に対する輸入制限規則が修正された。
腺疫(Streptococcus equi)
アルベルタ州およびオンタリオ州において、複数の発生(詳細は不明)が報告された。
オンタリオ州で行われたサーベイランス情報は、www.omafra.gov.on.ca(Ontario Ministry of Agriculture,
Food and Rural Affairs)で閲覧することができる。
デンマーク
腺疫(Streptococcus equi)
この四半期では、臨床症状が軽い、限定的な流行が報告された。4施設で腺疫が発生し、合計20頭の馬(非サラブレッド種)の感染が確認された。診断は、デンマークのLabovet研究所においてなされた。
フランス(RESPEからの報告)
腺疫(Streptococcus equi)
5施設で腺疫が発生し、合計6頭の馬(非サラブレッド種)の感染が確認された。診断はF. Ducombe研究所において、鼻腔スワブのPCR検査によってなされた。感染馬には、発熱、咳、鼻漏、リンパ節の腫大、嚥下障害、食欲不振および膿瘍の形成などの臨床症状が認められた。
馬伝染性貧血(EIA)
2施設で馬伝染性貧血の発生があり、2頭の非サラブレッド種の感染が確認された。診断はアルフォールのAFSSAにおいて、コギンズテストによってなされた。
馬伝染性子宮炎(CEM)
2頭の馬(サラブレッド種か非サラブレッド種かは不明)で、CEM感染が確認された。診断はF. Ducombe研究所において、細菌分離によってなされた。
馬ピロプラズマ病
ピロプラズマ病は、フランスでは風土病として存在している。
ウエストナイルウイルス感染症(WNV)
2施設でウエストナイルウイルス感染症の発生があり、2頭の非サラブレッド種の感染が確認された。診断はアルフォールのAFSSAにおいて、エライザ検査および血清学的検査によってなされた。
ドイツ
馬伝染性貧血(EIA)
Mettmann行政地区(North Rhine-Westphalia連邦州、ドイツ西部)の乗馬厩舎で飼養されている休養馬1頭がEIAと診断された。この感染馬は倦怠感、発熱および下腹部や四肢の重度の浮腫などの臨床症状を示していた。当該馬は、GreifswaldにあるドイツのリファレンスラボラトリーであるFriedrich
ミ Loeffler 研究所において公式にEIAと診断され、2008年9月25日に安楽死処分された。汚染された施設は隔離措置が講じられ、接触した馬に対して直ちに血清学的検査が実施され、感染拡大の可能性について調査された。
2008年第2四半期の報告に関して、Ansbach行政地区(Bavaria州、ドイツ南部)において、2件の新たな発生が確認された。2つの異なった施設において、それぞれ1頭の馬が感染した。感染馬のうちの1頭がルーマニア由来であることは、間違いないことである。これら2頭の感染馬は、約3年間同じ施設で繋養されていた。法令による隔離措置と監視処置が講じられた。同じ行政地区で起きた2008年春の発生との関係については不明である。
香港
報告事項なし。
アイルランド共和国
馬ヘルペスウイルス感染症
EHV-3感染症(馬媾疹)
ポニーの種牡馬で1件の発生が確認された。臨床症状として、重度の陰茎の潰瘍および浮腫が確認された。診断は、ウイルス分離とPCR検査によってなされた。
EHVの神経型
神経症状を呈したサラブレッド種の牝馬1頭で、EHV-1ウイルスが分離された。その牝馬は国立の種馬場に繋養されており、同馬と接触のあったすべての馬に対して血清学的およびウイルス学的な検査が実施されたが、感染が拡がった形跡はなかった。運動失調を伴った雌のトロッターから、PCR検査によってEHV-4が検出された。
サルモネラ感染症
1つの流行から1症例が確認された。
腺疫(Streptococcus equi)
アイルランド全土において、合計20ヶ所で流行があり、25頭が腺疫と診断された。
イタリア
ウエストナイルウイルス感染症(WNV)
イタリアの中心にあるボローニャ、フェラーラ、ロヴィーゴ地方において、ウエストナイルウイルス感染症の発生が確認された。現在まで、11施設の16頭の馬が神経症状を呈した。11頭の感染馬の確定診断が、海外伝染病を受け持っている国立レファレンスセンター(CESME)においてエライザ試験、血清中和試験およびPCR検査によって実施された。最初の発生は、2008年8月20日に報告された。これらのうち1頭は、重度の神経症状を呈したため安楽死処置が取られたが、その他の馬は臨床症状が消失し、すでに回復した。
ウエストナイルウイルス感染症は、同じ地域に生息する野鳥(カラス、カササギと野生のハト)からも検出された。
国主導のウエストナイルウイルス感染症の監視計画が全国的に実施されている。この監視から得られる家畜、人およびベクター(病原体媒介体)における監視データをもとに、公衆衛生の専門家はウエストナイルウイルス感染症の疫学的な分析を行っている。これまで、ウエストナイルウイルス感染症の人の症例はイタリアで報告されていなかったが、汚染地域近くに住む患者において一人の疑症例が届けられている。この患者については更なる検査が実施されている。さらなるデータは以下から入手可能:
a) Detection of WNV infection in horses in Italy, September 2008
ミ Macini P, Squintani G, Finarelli AC, and others, Eurosurveillance,
Vol.13, 39, 25.09.08
b) West Nile Disease ミ Bollettino Epidemiologico IZSAM n。 6 -
24.09.08
日本
馬インフルエンザ
国内では、7月1日に北海道地方において、1頭の重種馬で感染が確認されている。それ以降、各地域においてサーベイランスを実施しているが、9月30日現在、発生は確認されていない。
JRA施設内においては、5月23日の最終発生以降、合計約20,000頭に対してサーベイランスを実施しているが、9月30日現在、馬インフルエンザの発生は確認されていない。検査は、いずれも鼻粘膜スワブを用いたA型インフルエンザウイルス検出キット、あるいはRT-PCR検査によって実施されている。なお、サーベイランスの対象は、馬インフルエンザ様の症状を呈した馬ならびにJRA施設への入厩馬と同施設からの退厩馬である。
我々は、引き続き適切な防疫措置とサーベイランスを継続し、馬インフルエンザの清浄化に向けた最大限の努力を続けていく。
ニュージーランド
報告事項なし。
シンガポール
報告事項なし。
南アフリカ
馬ヘルペスウイルス感染症【2008年11月の中間報告】
EHV-1感染症
限定的な流行が6月に報告されており、それでは4群のサラブレッド種およびウォームブレッド種において10頭(繁殖馬、サラブレッド種と非サラブレッド種)が感染した。感染馬はワクチン未接種であった。診断は、プレトリア大学病理学部において免疫ペルオキシダーゼ染色および病理組織学的検査によって実施された。
馬ピロプラズマ病【2008年11月の中間報告】
南アフリカには、バベシアカバリおよびタイレリアエクイが常在しており、春、夏、秋の季節(9月から5月)に臨床症状を伴った患馬の発生が報告されている。サラブレッド種および非サラブレッド種の両方で感染が認められており、開業獣医師が血清学的診断と血液塗抹標本の顕微鏡検査により診断を行っている。
アフリカ馬疫(AHS)【2008年11月の中間報告】
南アフリカの北東部では、AHSは風土病であり、毎年発生が記録されている。ワクチン接種馬においても感染が認められるが、罹患馬の多くは、若齢のワクチン未接種馬(非サラブレッド種の育成群)である。診断は、Onderstepoort獣医研究所において、血清学的検査、ウイルス分離および臨床診断によってなされた。南アフリカの農業省より提供のあったAHS発生状況は下図に示されている。

図)2007年9月から2008年5月におけるアフリカ馬疫の発生状況
腺疫【2008年11月の中間報告】
この四半期を通じて、腺疫の流行が継続的に報告された。西ケープ州およびハウテン州において、5施設で少なくとも50頭のサラブレッド種および非サラブレッド種の馬が感染した。臨床症状は報告されたが、ワクチン接種歴は不明である。診断は、様々な研究所において細菌の分離によりなされた。
スペイン
報告未着。
スウェーデン
馬インフルエンザ
この四半期において発生報告はなかった。スウェーデンのトロッター協会は、2010年から競馬に出走する全馬に予防接種を義務付けることを決定した。なお、1993年以来、予防接種を受ける義務はなかった。
腺疫(Streptococcus equi)
全国でおよそ 40症例が報告され、特定の地域における発生ではないことが明らかとなった。主に非サラブレッド種の乗用馬で感染が認められ、感染馬がいた施設では複数の馬で感染が確認された。
スイス
アナプラズマ病(Anasplasma phagocytophila)
7月から8月にかけてアナプラズマ病の発生があり、3施設で3頭の非サラブレッド種の感染が確認された。診断は、臨床診断および菌分離によってなされた。
馬ボレリア病(Borrelia burgdorferi)
3施設で馬ボレリア病の発生があり、3頭の非サラブレッド種の感染が確認された。診断は、Diavet 8808
B劃h研究所において、血清学的検査、臨床診断およびC6エライザ検査によってなされた。そのうち1症例は、ヒトでライム病が確認されていた地域における発生であった。同馬は17歳のFranche
Montagne種の軽輓馬で、短期間における体重減、歩行時の硬直やつま先の曳きずり、下り坂でのふらつきやつまづき、食欲不振および39度の発熱などの症状が見られた。オキシテトラサイクリンによる治療が効果的であった。
馬伝染性子宮炎(CEM)
非サラブレッド種1頭のCEM感染が、細菌分離(Taylorella equingenitalis)によって診断された。この症例は、Franche
Montagne地域の種牡馬に対して実施されている定例の検査によって見つかった。
馬インフルエンザ
2007年11月にスイスで分離された馬インフルエンザウイルスは、H3N8型のユーラシア系統に属していることがわかった。ヨーロッパにおけるこの系統のウイルスの分離は、2005年以降では初めてのことである。
馬ピロプラズマ病
2008年7月に馬ピロプラズマ病(バベシアカバリあるいはタイレリアエクイ)の発生があり、非サラブレッド種1頭の感染が確認された。診断は、原虫の確認および臨床症状によってなされた。この臨床例に加えて、いくつかの血清学的調査結果が報告された。(B.
caballi感染例:2例、Th. Equi感染例:1例、B. caballiおよびTh.
Equiの混合感染例:1例)
腺疫(Streptococcus equi)
4施設で腺疫が発生し、非サラブレッド種(頭数不明)で感染が確認された。感染馬のワクチン接種歴については不明である。診断は臨床症状および細菌分離によってなされた。
トルコ
報告未着。
アラブ首長国連邦
馬ピロプラズマ病
アラブ首長国連邦では、バベシアカバリおよびタイレリアエクイ感染症は風土病であり、定期的に症例が報告されている。非サラブレッド種で発生が認められた。診断は、ドバイにあるCentral
Ventral Research Laboratoryにおいて、血清学的検査および原虫の分離によってなされた。
イギリス
馬ヘルペスウイルス
EHV-1の流産型
この四半期に、EHV-1による1例の流産症例が、胎盤および胎児の組織を用いたPCR検査により診断された。胎児は妊娠186日目であり、サラブレッド種の雌馬は馬ヘルペスウイルス感染症に対する予防接種を受けていた。同馬と接触のあった雌の子馬4頭は、病的な臨床症状を示していない。
EHV-1およびEHV-4の神経型
シュロプシャーにある牧場から来たワクチン未接種馬1頭が、著しい神経症状を呈したために安楽死処置となった。血清を用いた補体結合(CF)検査の結果、当該馬はEHV-1およびEHV-4に対する抗体価がやや高かった。同馬と接触のあったワクチン未接種馬19頭のうち13頭で、最初に採取された血清のEHV-1およびEHV-4に対する抗体価は高かった。組血清を用いたCF検査において、3頭が陽転し、残りの3頭における組血清間の変動はなく、それらの抗体価は低かった。これら19頭のどの馬も、呼吸器症状および神経症状は認めなかった。
EHV-4の呼吸器型
バッキンガムシャーから来た呼吸器症状を呈した馬1頭で、組血清を用いたCF検査によりEHV-4に対する抗体価の上昇が認められた。これ以外の馬の感染はなかった。
馬インフルエンザ
この四半期に、2回の馬インフルエンザの流行が確認された。ハンバーサイドの2頭のワクチン未接種のコブ種の馬においてインフルエンザに対する抗体が陽転した。この検査には組血清を用いた赤血球凝集抑制(HI)試験が実施された。この群の中で感染馬と接触のあったワクチン未接種馬のほとんどにも、馬インフルエンザと考えられる臨床症状を認めた。カーディフの乗馬学校にいるワクチン未接種馬5頭においては、組血清を用いた馬インフルエンザのHI試験により、抗体の陽転が認められた。同施設の残りの馬およびポニーも、馬インフルエンザに見られる臨床症状を示した。
アメリカ合衆国
馬ピロプラズマ病
2008年8月、フロリダ州マナティー郡の7歳のクォーターホース1頭で感染が確認された。引き続き実施された同施設の25頭の馬の血清検査において、新たに4頭の感染が確認された。さらに感染馬と接触のあった馬および周囲の施設にいた馬に対する検査において、6施設の14頭が陽性であった。感染の伝播は蚊の媒介ではなく、注射針の再利用によるものと考えられている。すべての陽性馬は、メキシコからフロリダ州に入って来た2頭の馬と関係していた。2008年9月24日現在、6頭の陽性馬を収容している1施設を含んだ13施設が州の検疫を受けている。
東部馬脳炎(EEE)
2008年9月23日現在、USDA(米農務省)からの報告によると、馬における東部馬脳炎(EEE)の発生例は合計129症例であり、それらはフロリダ州の81症例とジョージア州の21症例であった。
ウエストナイルウイルス感染症(WNV)
2008年9月23日現在、USDA(米農務省)からの報告によると、馬におけるウエストナイルウイルス感染症(WNV)の発生例は合計90症例であり、それらはワシントン州の27症例とカリフォルニア州の18症例であった。CDC(米国疾病予防管理センター)からの報告によると、同時期のヒトにおけるWNV感染症の発生は833症例であり、死者は18人であった。これらヒトの発生例のうち236症例はカリフォルニア州で、82症例はミシシッピ州での発生であった。